第三章
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「あのテレビに出てるね」
「インチキ霊能力者ね」
「あの人がどうしてインチキかよ」
「偉そうに色々言って」
「お金に汚いからよ」
「それでわかったのね」
「特にお金が汚いと」
それならというのだ。
「かなりね」
「危ないのね」
「そんな場合はね」
「インチキだと思うことね」
「本物の人はお仕事としてだから」
「インチキじゃなくて」
「お仕事の報酬は常識の中でとなるのよ」
その額はというのだ。
「けれどインチキだとね」
「物凄く高くなるのね」
「ふんだくろうと思うから」
それ故にというのだ。
「それでよ」
「とんでもなく高くなるのね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「そこでわかるのよ」
「成程ね」
「覚えておいてね」
娘に強い声で告げた。
「霊能のことはね」
「どういった場合がインチキか」
「そうよ、よくね」
こう話してそうしてだった。
今回の件は終わった、そして暫くしてだった。
「あのインチキ霊能力者だけれど」
「亀田余音介ね」
美穂は母に応えた。
「聞いてるわ、インチキばれたのよね」
「そう、それでね」
「今炎上してるわね」
「そうなってるわ、それで詐欺行為だってね」
これまでの行いがというのだ。
「訴えられてね」
「捕まりそうよね」
「インチキしてるとね」
それならというのだ。
「ああしてよ」
「何時かはばれて」
「それでよ」
そのうえでというのだ。
「ああしてね」
「報いを受けるのね」
「悪いことをしたらよ」
「絶対に報いを受けるわね」
「お天道様は見ているから」
だからだというのだ。
「ああしてね」
「報いを受けるのね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「インチキは駄目ってことよ」
「ばれるしね」
「そうよ、けれど本物の人もいる」
「このことも覚えておかないとね」
「そうよ、住職さんみたいな人もいるのよ」
笑顔で話してそうしてだった。
母娘でまた何かあれば住職さんにお願いしようと話した。その確かな人に。
霊能をする人は 完
2022・12・27
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