第二章
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「そうしました、A社には知り合いもいますし彼からも言われまして」
「極秘情報を流してか」
「あの情報は社会的にどうかと思いましたんで」
それでとだ、彼は課長にあっさりとした表情で答えた。
「そうしました、それでプロジェクト自体も」
「不正みたいだと思ったからか」
「A社に譲りました、卑怯は駄目ですよ」
後でわかったが実は彼は取引先に散々不誠実なことをして言っていた、そのうえで相手も怒ったが罵られたとか言っていたらしい。
そしてだ、ブラック企業でありヤクザまがいというかそのものの悪辣な経営をしていて県内の業界でも札付きのA社にだったのだ。
「プロジェクトを譲って我が社の極秘情報も色々と」
「教えたんだな」
「はい、これを背信行為と呼ぶなら呼ぶといいでしょう!」
「ふざけるな!背信行為だ!」
課長はここまで聞いて怒鳴った、そして。
彼に謹慎を告げて実際に社内の上層部に事情を話した。するとだった。
会社全体が大騒ぎなり彼がしたことで被る損害を何とか抑えにかかった、大事な仕事だったのでダメージは受けたが。
何とか最低限に抑えた、それでもA社に利益とこちらの弱みをもたらしたので非常にまずいことになったと思われた、だがA社は幸い一連の悪事がばれて警察の捜査を受けて経営陣を含め多くの社員が逮捕されてだった。
ことなきを得た、A社の仕事は我が社がかなり受け持つことになり経営も持ち直した。だがそれでもだった。
彼は謹慎が解けた後平然と出勤していた、もう信頼を完全に失い誰からも忌み嫌われて睨まれて陰口も言われたが。
自分は悪くない、取引先だった相手が悪いと言うだけだった。そして正式な処分が下ったがそれは懲戒免職だった。
彼は送別会も行われず会社から追い出された、そして社内の誰もが言った。
「とんでもない奴だったな」
「最低な奴だった」
「仕事をしたらいけない奴だったわ」
「もうどうなろうが知ったことか」
「あんな非常識で不誠実な嘘吐き見たことがない」
「無責任って呼んでもまだ足りないわ」
私だけが知っていた彼の本性を皆知って忌々し気に言った、何とか会社は持ち直した中で話した。そうしてだった。
風の噂で彼が親戚の中でもとんでもないことをして遂に禁治産者に認定されて放り出されたと聞いた、何処に就職することも出来なくなり誰からも相手にされなくなってだった。
ホームレスになったという、私はその話を聞いて絶対にそうなったと思った、そしてホームレスになってもあんな奴はどうしようもないと思った。野垂れ死にするしかないとだ。
事実私がボランティアでホームレスの人達の仕事の斡旋をしている時に聞いた、彼らしき人間がホームレスの世界でも平気で不誠実極まりないことを主観で行って嘘を吐いて責任を自覚しなくて放り出さ
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