第二百六十六話 決戦を選択その四
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「絶対にな」
「そやからですね」
「民には一切手出しせんしな」
「降った敵もですね」
「こちらに加えてな」
その様にしてというのだ。
「終わらせてる」
「左様ですね」
「それで街や村もや」
「田畑や工場もですね」
「一切な」
まさにというのだ。
「手出しせん」
「そうされていますね」
「そや」
こう言うのだった。
「自分はな」
「それは羅さんもですね」
緑麗は相手となる彼のことも話した。
「そうですね」
「そやろ、というかもっと言えばな」
施は前置きして話した。
「中国の星のモンは皆そやろ」
「そうですね、誰もです」
「民に手出しはせんな」
「戦になろうとも」
「狼藉も許さんしな」
「絶対に」
「エカチェリーナちゃんやタゴールも敵に容赦せんだけや」
冷徹と言われる彼等もというのだ。
「それだけで民を無闇に傷付けることはな」
「されへんですね」
「それがや」
「星の人の在り方ですね」
「ならず者みたいなことする奴が世界を救えるか」
そもそもというのだ。
「果たして」
「無理に決まっています」
美蓮が即座に答えた。
「それは」
「そやな」
「はい、やはりです」
どうしてもというのだ。
「それなりの心がないとです」
「あかんな」
「そもそも誰かの為に働こうと思い」
そしてというのだ。
「力をそちらに使える」
「そうしたモンやないとな」
「世界は救えません」
「力は必要でもな」
「力を備え」
そのうえでというのだ。
「心もです」
「備えてこそや」
「その両方があってこそ」
まさにとだ、美蓮は話した。
「確かなです」
「星のモンでな」
「この世界もです」
「救えるな」
「この力を私利私欲に使ったり」
星の者の神霊にも匹敵する圧倒的な力をというのだ、現にこの世界に元からいる者は誰も勝てずドラゴンも時折出て来る巨人達も一蹴出来る程だ。
「自分のことしか考えないなら」
「それが出来る筈がないわ」
「左様ですね」
「そや、ほんまにな」
「確かな力と心があってこそ」
「星のモンとしてやっていけてな」
「羅さんもですね」
その彼もとだ、美蓮は言った。
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