4/13 謎の声
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ら下げるとか、マトモじゃないよな。つか、殺してる時点でマトモじゃないか。やっべっ、遅刻!後ろ乗ってくか?ちょっとギコギコいってるけど」
大丈夫かよ。
自転車が壊れそうなので後ろに乗るのは止め、普通に歩いて行くことにした。
学校にはギリギリで間に合った。
授業を軽く受け流し、放課後。
机にノートやら教科書やらを入れていると、陽介が話しかけてきた。
「どうよ、この町もう慣れた?」
「ああ」
「へえ、早いな。ここって、都会に比べりゃ何も無いけどさ、逆に“何も無い”がある…っての?」
日本語はおかしいが、分かるような気がする。
「空気とか結構ウマイし、あと食いもんとか…。あ、ここの名物、知ってっか?“ビフテキ”だぜ。すごいっしょ、野暮ったい響き。俺安いとこ知ってんけど、行っとく?奢るぜ。今朝助けてもらったお礼に」
出た、“ビフテキ”!
ゲームをプレイしていた時から、ちょっと気になっていたんだ。
ビフってくらいだから、ビーフだよな多分。ちょっと筋っぽいとか言ってたけど、どうなんだろうか。
「あたしには、お詫びとかそーゆーの、無いわけ?“成龍伝説”」
「う…メシの話になると来るな、お前…」
急に出てきたな。さっきまで居なかったはずなんだが。
「雪子もどお?一緒に奢ってもらお」
「いいよ、太っちゃうし。それに、家の手伝いもあるから」
「天城って、もう女将修業とかやってんの?」
「そんな、修行なんて。忙しい時、ちょっと手伝ってるだけ。それじゃ、私行くね」
やっぱり、何か変だな。不機嫌っていうか、複雑そうっていうか…。
でも、仲が良さそうな千枝は何も言ってないしな。俺の気のせいか?
「仕方ないか。じゃ、あたしたちも行こ」
「え、マジ2人分奢る流れ…?」
「自業自得だろう。諦めろ。行くぞ」
「…はい…」
項垂れる陽介を引き連れ、千枝と一緒に学校を出た。
着いたのは、ジュネスのフードコート。
「安い店ってここかよ…。ここはビフテキなんか無いじゃんよ」
「お前にも奢んなら、あっちのステーキハウスは無理だっつの」
「だからって、自分ち連れて来ること無いでしょーが」
「別に、俺んちってわけじゃねーって」
そういえば、陽介はジュネス店長が父親だったな。苦労もあるだろうな。
覚えてるのはそれだけだけど。ストーリーだけじゃなくて、コミュまで消されてるのか?
…新鮮でいっか。
「あーえと、お前にはまだ言ってなかったよな。俺も、都会から引っ越してきたんだよ。半年ぐらい前。親父が、新しく出来たここの店長になることんなってさ。んで、家族で来たってわけ」
考えていたら、陽介に説明された。不思議そうな顔してたか?
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