第二幕その十
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「それもかなりね」
「先生の幸運は神様が授けてくれるんだ」
ジップは断言しました。
「その善行に対してね」
「そう、先生みたいないい人こそに幸運は授けられるんだ」
王子はまた言いました。
「そうなるんだよ」
「そうなんだね、じゃあこれからも行動を慎んでいいことをしていくよ」
先生も言いました。
「そうしていくよ」
「それがいいよ、日頃の行いが悪いとね」
「そうした人はだね」
「実際にだよね」
「報いを受けるね」
「それに皆に嫌われて」
王子はこうも言いました。
「誰からもだよ」
「悪く扱われてね」
「いざという時も」
その時もというのです。
「助けてくれないんだよ」
「そうだね」
「運がいいというのは誰かが助けてくれる場合もあるよね」
「うん、確かにね」
「悪いことばかりして自分のことしか考えなくて底意地が悪くて威張っていて人をけなしてばかりだと」
そうした人はといいますと。
「誰がよくするか」
「嫌われるからね」
「もう困ってもね」
「助けないね」
「助けるどころか怨みを持ってる人がね」
そうした人がというのです。
「ここぞとばかりにだよ」
「攻撃してくるよ」
「だから日頃の行いが悪いとね」
「幸せになれないね」
「嫌われるというのはそういうことだよ」
王子は先生に言いました。
「そして先生は」
「日頃の行いがいいとなんだ」
「皆が先生を好きでね」
「何かあったら助けてくれるんだね」
「神様も見ているから」
「こうした幸運をだね」
「授けてくれるんだ、だから行いがいいと」
それならというのです。
「周りも神様もよくしてくれるから」
「二重にだね」
「幸運が来るんだよ」
そうなるというのです。
「逆に悪い人は二重にだよ」
「悪くなるね」
「うん、運が来ないんだよ」
「そういうことだね」
「そして先生東北に行ったら」
王子は先生にあらためて尋ねました。
「その時はずっと大鳥池にいるのかな」
「調査に専念するかどうかだね」
「そうするのかな」
「いや、時間は結構あるからね」
先生は王子に答えました。
「だからね」
「それでなんだ」
「他の場所に行くよ」
「時間がある時に」
「可能な限りね」
「そうするんだね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「学んで食べてね」
「楽しんでくるんだね」
「お酒も飲んでね」
「東北のものをだね」
「そうしてくるよ」
「そうするんだね、そういえば秋田に行ったら」
王子はここで思い出しました。
「きりたんぽがあるね」
「あの食べものだね」
「うん、棒にご飯を付けて作るね」
「あれが名物だね」
「秋田のね」
「あれも食べたいね」
先生
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