第四十五話 アルバイトに部活にその十一
[8]前話 [2]次話
「泣くわよ」
「そうなるの?」
「自分達の娘がそんなに馬鹿ならね」
それならというのだ。
「泣くわよ、こんな馬鹿を育てたのかもともね」
「思ってなのね」
「泣くわよ、普通の馬鹿じゃないから」
「本物の馬鹿で」
「もうどうしようもないね」
そこまでのというのだ。
「馬鹿だからね」
「本物の親不孝ね」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「私お父さんやお母さんを悲しませたくないし」
「泣かせるなんてね」
「だからそんな馬鹿にはね」
絶対にというのだ。
「なりたくないわ」
「そうした意味でも」
「人殺されてるのにいいとかね」
「多分その人政府がやったら文句言うわよ」
「政府がやってもテロリストがやっても同じでしょ」
理不尽に人を殺すことはというのだ。
「それは」
「それはそうよね」
「何処がどう違うのか」
それがというのだ。
「もうね」
「理虹ちゃんは一緒だって思うのね」
「ええ」
その通りだとだ、理虹はかな恵に答えた。
「もうね」
「言われてみるとね」
「その通りでしょ」
「ヒトラーやスターリンがやってもね」
「大虐殺ね」
「テロリストがやってもね」
「理不尽に殺してるって意味ではね」
権力者が行おうがその権力に歯向かっている者がというのだ。
「同じよ」
「そうよね」
「それがわからないならね」
「馬鹿よね」
「どうしようもないね」
それこそというのだ。
「もう正真正銘のそれも極めた」
「馬鹿よね」
「そう思うとね」
「絶対になりたくないわね」
「冗談抜きに殺される人、遺族の人のことをね」
彼等の苦しみに悲しみ、悔しさ等をというのだ。理不尽に殺されてどういった感情を抱くかということをというのだ。
「考えたらいいのよ」
「ちょっと思いやりがあったら出来るわよね」
「そんな奴思いやりもよ」
「ないわね」
「若しそんな奴と付き合ったら」
そうしたらというのだ。
「馬鹿なだけでなくてね」
「思いやりもないわね」
「だからね」
そうした輩故にというのだ。
「付き合ったらね」
「いいことないわね」
「絶対に嫌な思いして」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「不幸になる?」
「なるわよ、自分のことしか考えないに決まってるから」
そうした輩はというのだ。
「そんな奴と付き合ってもね」
「いいことはなくて」
「逆によ」
それこそというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ