252 杖が選ぶ者
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の手が熱くなっているのに気づいた。
「どういう事、なの・・・!?ああ・・・!!」
ヴィクトリアは熱さで杖を手から離してしまった。
「その杖は我が術によって真の所有者を選ぶという自我を芽生えさせたのだ。更に神の力を写し取るなどお主にとってはまだ無理のありすぎる行為だ。杖にも限界が来たのだ!!」
「そんな・・・!!」
そして杖は宙に浮いた。
「さあ、杖が正しき所有者として選ぶのはどちらか!ヴィクトリア、貴様か、それともこの山田かよ子か!?」
かよ子は杖を見る。そして心の中で思う。
(私の杖・・・、お願い、戻って来て・・・!!今度はもう盗られるなんておっちょこちょいはしないから・・・、もっと、もっと強くなって上手く使いこなせるようになるよう努力するから・・・!!そして杉山君が大野君と仲直りできるように、そして元の日常に戻す為にもその杖が必要なんだ・・・!!)
かよ子は杖に己の望みを全て願った。杖が空中で回転を始めた。その場に先程アルバートとの戦いを終えたまる子達が駆けつけた。
「かよちゃん!」
「山田!」
「ブヒョー!!こ、これは一体、何だブー!?」
ブー太郎が杖が空中に浮いているのを見て驚いた。
「このオットーの術だ。あの杖がヴィクトリアか山田かよ子か、どちらを正しい所有者として選ぶかを裁定しているのだ」
次郎長が解説した。
「お前ら・・・!!」
ヴィクトリアは光線を終えた大野達を見た。そして向かい側を確認する。
「アルバート、アルバート・・・!!」
ヴィクトリアは自身の愛する夫・アルバートが二人の女王にこの子供達に殺された事で悲嘆したのだった。
「こ、これでも杖を渡す訳には・・・!!」
そして杖が回転しながら落ちて来た。
「杖!お願い!!私の所へ・・・!!」
杖はかよ子の元へ向かった。かよ子は手を差し出す。そして右手でキャッチした。
「残念だね、杖が選んだのは私だったね」
「そんな、私の杖が・・・」
「この最上位の強さを誇る杖を持つのに相応しいのはお前ではない、ヴィクトリア。この娘よ!!」
クイーン・ベスが断言させた。
「うるさい、お前達・・・!!」
ヴィクトリアはアルバートが使用していた剣を拾った。
「なら見せてやるわよ!!岡本公三!!」
「は、はい!」
岡本は聖母マリアの力を強めた。
「もうこれ以上好きにはさせん!!」
しかし、サラディンがイスラムの能力で、輝虎が毘沙門天の能力を出してマリアに対抗した。
「あ、あああ・・・!!」
聖母マリアが消滅する。
「女王、駄目だ、俺も窮地だ・・・!!」
その時、トランシーバーが鳴る。
『岡本!和光だ!!お前もレーニンの緊急脱出で移動させる!』
「あ、ああ!!」
岡本がその場から消える
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