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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第26話:死者との邂逅
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了解です》

俺はカートリッジをロードすると,目の前で背中を晒している
ガジェットに向けて右手のひらを向けた。

「パンツァーファウスト!」

俺の砲撃魔法でそのガジェットを貫くと,再びレーベンを両手で構えた。

「レーベン,スピードブースト!」

《はい!》

地面を蹴ってガジェットとの距離を詰め,斬るという動作を5回ほど繰り返すと
周囲にはガジェットの姿は無かった。

「こちらロングアーチ02。増援部隊を撃破した。各員状況報告」

『こちらライトニング02。ライトニング03・04と合流し戦闘継続中』

『こちらスターズ02。航空戦力を殲滅した。これよりスターズの援護に・・・
 ってやべぇ!』

「スターズ02どうした?」

俺はヴィータに向けて問いかけるが返信がない。
少し待ってみると,ヴィータの怒鳴り声が聞こえてきた。

『・・・味方の射撃の命中コースにいることも
 コンビネーションのうちだってーのか!?
 もういい!お前ら2人ともすっこんでろ!!』
 
(・・・ヴィータ,通信を切り忘れたな・・・)

俺は念話でヴィータに話しかけることにした。

[ヴィータ。何かあったのか?]

[ゲオルグ?な,何でもねーよ!]

[通信が入ったままだったぞ]

[げ,マジか・・・あー今戦闘中だから後で話す。とりあえずあいつら2人は
後ろに下がらせた]

[了解。ヴィータ1人で大丈夫か?]

[このくらい何てことねーよ!]

[はいよ。じゃあ気をつけろよ]

俺がヴィータとの念話を終えるとシャマルから通信が入った。

『シャマルからロングアーチ02へ。現在そちらの・・・あれ?』

「どうした?シャマル」

『あの,そちらの近くにアンノウンの反応が出たんだけど
 すぐ消えちゃったのよ。なんだったのかしら・・・』

「了解。調べてみるから位置を教えてくれ」

俺はそう言うと作戦図に印のついたところまで歩いて行った。
近くまで行くと,茶色のコートのようなものを羽織った男の背中が見えた。

「おい,そこの奴。両手を挙げてゆっくりこっちを向け!」

俺がそう言うと男はゆっくりとこちらを向いた。

「!!!!」

その顔を見た瞬間,俺は全身の血が沸き立つのを感じた。

「・・・なんで,なんであなたがここにいるですか!ゼストさん!!」

その男は,8年前に死んだはずの姉ちゃんの上司だった男。
ゼスト・グランガイツだった。


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