第二章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後
「貴女はかなりの奇麗さです」
「モデルになれる様な」
「はい」
まさにと言うのだった。
「そうです」
「でもその顔は」
「お顔は悪くないです」
気にしているそこから話した。
「決して」
「けれど子供の頃にブスだって」
「そう言われていてもです」
それでもというのだ。
「貴女はお顔だけでないですから」
「そうですか」
「そのスタイルに」
胸にウエストそれに脚を見て話した。
「髪の毛まで、首筋も手も素晴らしいです」
「そうでしょうか」
「正直に申し上げますとお顔は普通か普通より少し上程です」
そのレベルだというのだ。
「ですがお身体全体を見ますと」
「かなり、ですか」
「そうです、今は美人だと言われませんか」
「大学生ですが皆に言ってもらってます」
静香はこのことを話して答えた。
「よく」
「まさにその通りですから」
「私は」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「貴女はモデルになれます」
「ですか、けれど私は」
その申し出は断った、何処がどう美人なのか言ってもらって嬉しかった、だが芸能界の黒い噂を気にしてだ。
そうした、それで大学生として過ごし。
就職して心ある人と結婚出来た、すると夫はいつも彼女に言った。
「こんな奇麗な奥さんと結婚出来てよかったよ」
「いつもそう言うんだから」
「実際にそうだからね」
こう言うのだった。
「何度も言うよ」
「そうなの」
「事実だからね」
「うん、お母さんとても奇麗よ」
娘の冴子も言うことだった、母親そっくりの顔の彼女も。
「スタイルも髪の毛もね」
「全体を見てなの」
「そうよ、私大人になったらお母さんみたいなスタイルと髪の毛で」
そうしてというのだ。
「お顔もね」
「そうなのね」
「お母さんみたいな顔でよかったわ」
「学校でブスって言われない?」
「悪くて普通位よ、ただ私髪の毛奇麗って言われて」
そしてというのだ。
「スタイルいいって言われるから」
「美人って言われるの」
「それはよかったわね」
「美人はお顔だけじゃないよ」
夫は笑顔で言った。
「身体全体で言うよ、それに何よりも」
「何よりも?」
「奥さんは性格がいいから」
静香のそれのことも言うのだった。
「最高なんだよ」
「性格なの」
「謙虚で真面目で穏やかで公平だからね」
そうした美点を揃えているからだというのだ。
「凄くいいよ、だから僕もね」
「私もよ」
娘も言ってきた。
「お母さんと家族でよかったわ」
「本当の意味で美人さんだからね」
「そう言ってくれて嬉しいわ」
静香は夫と娘の言葉に笑顔になった、笑顔になったその顔はとても奇麗なものだった。誰が見てもそう思えるものであっ
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ