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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
打てない理由
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ら次の打者に一塁へゴロを打たれ1アウト三塁になったあと。しかしその後は内野ゴロ二つで何とかこの回は2点で凌いだ。点差としてはかなり厳しいけど、ここまで頑張ってくれている瑞姫のためにも何とか逆転したいけど……
「行こう、ソフィ」
「うん!!あと二回だもんね!!」
追加点が入ったことで桜華学院の選手たちはより一層声を出してベンチから出てくる。前の回の莉子さんへのピッチングを見た感じギアを上げてくるかも。まともに打つことも難しいかも。
「あと二回か……どうだ?逆転するイメージは出来てるか?」
監督が円陣を作っている私たちの顔を見渡す。本当は返事をするところなんだろうけど、この試合展開で回答することができなかった。
「……莉愛」
「はい!!」
「二回以降お前しかヒットを打ってないんだが、どうやれば打てると思う」
唐突な問いに口どもってしまう。でもみんなの視線が私に集まっているのに気が付いたのですぐに頭の中を整理して話し出す。
「えっと……今日の審判はストライクゾーンが横に広いので気持ち普段より外のボールも振りにいってます」
「ゾーンが……広い?」
今日の打つ時に意識していたことを伝えると途端に監督の顔付きが変わる。あれ?なんか怒ってる?
「それ……いつから気が付いてた?」
「二回の時に……」
7番バッターの時の初球の外角スライダーの時に外れたと思ったけどストライク判定された。試しに次のストレートもボール一つ外して要求してみたけどそれもストライク。高さは違和感がなかったけどフレーミングもしていない場面でのストライク判定で確信した。今日の審判は横のゾーンが広いと。
だから打つ時もいつもより気持ちにゾーンを構えていたからそのことを伝えたんだけど……
「なんで早く言わねぇんだ!!」
「おわっ」
めっちゃ怒ってる監督に顔を鷲掴みにされ変な声が出てしまう。
「監督落ち着いてください」
「どうどう」
「俺は馬か」
ようやく監督の手から逃れられたけどまだ心臓がバクバクいってる。そんな私のことなんて気にしていないのか、監督は口を開いた。
「どうやらムービングだけじゃなくコースもズラしてきてるみたいだな」
「コースもズラす?」
「あぁ。恐らく初回はわざと甘いボールを打たせてこっちに先入観を持たせ、二回以降はムービングと球一つゾーンから外したストレートで交わすピッチングをしてやがったんだ」
ボール球をヒットにすることは相当に難しい。それが例え球一つ分だとしても打ち取られる確率は相当に増える。そしてそのボールに何の疑問もなく手を出させるために初回にストレートのみの投球でわざと打たせてソフィアのストレートは打てるとこちらに思わせる。しかも気付いてもムービングとボール球のストレ
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