第146話
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の表情で訊ねた。
「ふえっ!?ジョ、ジョゼットさんって……!」
「あの元空賊娘か。確かに連中は飛行艇を保有している上、空中戦も結社の連中とやり合える程飛行艇の扱いに長けているから決戦時の地上のメンバーの移送に適任だが……」
「そのジョゼットさんという人物は一体何者なんだ?」
エレインの言葉を聞いたティータが驚いている中アガットは考え込み、ある疑問を抱いたガイウスが質問をした。
「ジョゼット君は元エレボニア貴族であった”カプア男爵家”の三兄妹の末妹でね。”カプア男爵家”は詐欺師に騙された事で没落し、領土もそうだが爵位を失った後は”空賊”として活動していてリベールに拘束された後クーデター騒ぎのどさくさに紛れて脱走したのだが………その後縁あって私やエステル君達と共に”リベールの異変”を解決し、その功績によってリベールから恩赦が出て晴れて自由の身になった彼らは空賊としてリベールに迷惑をかけた件の償いもそうだが、自分達を釈放した上飛行船を使った運送業の開業に必要な資金まで貸してくれたアリシア女王陛下達―――――アウスレーゼ王家への恩返しの為にリベールで飛行艇を使った運送業の会社を経営しているのさ。」
「元エレボニアの貴族が………」
「い、一体何があって殿下達と”リベールの異変”を解決する事になったんだ……?」
「それに幾らリベールを襲った国難の解決に貢献したとはいえ釈放した上、開業資金の融資までするとは……今回の戦争の件といい、アリシア女王陛下の慈悲深さには感嘆の言葉しかないな……」
オリヴァルト皇子の説明を聞いたラウラは驚き、マキアスは困惑し、ユーシスは静かな表情で呟いた。
「ふふっ、それにジョゼットさん達、とても義理堅い人達なんですよ。さっきリウイ陛下達から教えてもらった話によりますと、先日の”大戦”時ジョゼットさん達は王国軍によるボース地方の人達の避難誘導の協力を自ら申し出たそうなんですよ。」
「王国軍の飛行艇は大戦への投入の為にほとんど出払っていた事で、実際彼らの協力がなければボースの人達の避難誘導にはもっと時間がかかっていたでしょうから、王国軍もそうだけどボースの人達にとっても彼らの協力の申し出は本当にありがたかったと思うわよ。」
「帝国貴族の中でそのような義理堅い性格をしている方達は稀だったでしょうね……エーデルガルトさん達”フレスベルグ伯爵家”もそうですが、”カプア男爵家”のような得難い人達まで見捨てていた事を知ると改めてエレボニアは変わる必要がある事を思い知らされますね……」
「殿下……」
「”フレスベルグ伯爵家”の件はともかく、”カプア男爵家”の件は皇太子殿下が御気に病む必要はないかと。連中の没落は自業自得な部分が大きいのですから。」
ティータとシェラ
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