第146話
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将軍の説明を聞いて呆然としたナイトハルト中佐はすぐにある事実に気づくと辛そうな表情を浮かべながら答え
「”絶対に不可能だろうな。”――――――例え”騎神”を有している宰相閣下達が戦列に加わった所で焼け石に水なのは火を見るよりも明らかだ。”裏の協力者”である猟兵王の騎神は両腕が破壊された事によって、事実上戦闘可能なのは宰相閣下の騎神のみで、対する連合は騎神を3体保有している上独立国時代のクロスベルの強大な戦力であった”神機”を鹵獲し、その鹵獲した神機も戦力として活用しているとの事だからな。しかもメンフィルには生身で機甲兵や戦車を破壊する使い手達も存在しているのだから、宰相閣下一人ではどう考えても退ける等不可能だ。」
「…………帝国軍人として認めたくはありませんが今回の戦争、もはや”エレボニアの敗戦”である事を認めざるをえませんね………それで宰相閣下達――――――帝国政府はこの状況でどうするつもりなのですか?」
クレイグ将軍の推測を聞いて複雑そうな表情を浮かべながら自国の敗戦が確定した事を口にしたナイトハルト中佐はクレイグ将軍にある事を訊ねた。
「『帝都を侵略者や賊軍から死守せよ』――――――それだけだ。」
「馬鹿な……ッ!?国土の大半を奪われ、戦力の大半も失った今の状況で戦争の続行はおろか、帝都の防衛すら不可能です!エレボニアを存続させる為にも連合やヴァイスラントもそうですが、リベールに停戦・和解の交渉をしなければならない状況だと理解していてなお、戦争を続行するつもりなのですか、帝国政府――――――いえ、オズボーン宰相は!?」
クレイグ将軍の答えを聞いたナイトハルト中佐は信じられない表情で声を上げた後厳しい表情を浮かべて疑問を口にした。
「……今の宰相閣下の考えはわからんが……それが政府の命令ならば従うまでだ。」
「将軍閣下………」
「―――――だが、勝ち目のない戦いに戦意なき者達や未来ある若者達まで巻き込むつもりはない。ナイトハルト、お前は戦況を知って帝都からの離脱を希望する者達、10代〜20代の者達、負傷者、家族や恋人がいる者達、そしてフィオナを連れて帝都から脱出し、ハーケン平原で陣を築いているメンフィル・クロスベル連合に投降せよ。…………”焦土作戦”の件があるとはいえ、連合も戦争初期からハーケン平原での大戦まで協力し続けたヴァイスラントに一定の配慮を図ると考えられる為、投降したお主達を処刑する可能性はない上フィオナはヴァイスラントが保護してくれるだろう。」
「なっ……!?将軍閣下はどうされるおつもりですか……!?」
クレイグ将軍の信じ難い指示に一瞬絶句したナイトハルト中佐は真剣な表情で訊ねた。
「わしは帝都防衛戦を”死に場所”と決めた者達と共に帝都に残り、連合とヴ
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