第146話
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ザードの話を聞いて辛そうな表情を浮かべて呟いたセドリックの様子をユーシスは心配そうな表情で見つめ、ミュラーは静かな表情で指摘した。
「話を戻すけど……そのジョゼットって人物はあたし達に協力してくれそうな人物なんですか?”カプア一家”の件はあたしも遊撃士時代に耳にしましたけど、今までの経緯から察するに彼らは自分達を見捨てたエレボニアの事をあまりよく思っていない風に感じるのですが。」
「ハハ、そのくらいの事で協力を断るような心の狭い性格をしていないから心配無用だ。現に俺とエレインが皇子達と共に活動しているお前さん達の加勢する為にオルディスまで送ってくれたからな。」
「え……じゃあジンさん達はジョゼットちゃん達の飛行艇でオルディスまで送ってもらったんですか。」
「ええ。それに彼女自身、帝国貴族時代の知り合いの故郷がオルディスだったから戦争に巻き込まれていないか心配していたくらいだから、皇家や政府に恨みはあってもエレボニアという国自体に対してはそんなに思う所はないと思うわよ。」
「いや、それはそれで問題なんですが………ちなみに帝国貴族時代のオルディス出身の知り合いというのはやはり帝国貴族の関係者ですか?」
サラの疑問に苦笑しながら答えたジンの話を聞いたアネラスは目を丸くし、アネラスの言葉に頷いた後話を続けたエレインの推測にジト目で指摘したマキアスはある事を訊ねた。
「ああ。確か”フロラルド伯爵家”という貴族の令嬢だと聞いている。」
「へっ!?”フロラルド伯爵家の令嬢”という事はフェリスの事ですよね……!?」
「意外な接点ですわね……」
「ま、何にせよ説得に有効な人物が紅き翼の中にいたのは良かったじゃねぇか。」
「ん。……そういえば説得に有効な人物の件で気になったけど、空の女神を説得する為に何で”空の女神”の”子孫”の”ブレイサーオブブレイサー”達についてきてもらわなかったの?」
ジンの答えを聞いたアリサとシャロンはそれぞれ驚き、クロウの言葉に頷いたフィーはある疑問を口にしてオリヴァルト皇子に視線を向けた。
「エイドス様の血縁者である彼女達に仲介してもらったら、”ハーメル”の件で印象が悪いエレボニアの印象を更に悪化させる恐れが考えられたからね。まずは彼女達の力を借りず私達だけでエイドス様と交渉をすべきと考えたのさ。」
「……確かに元々”ハーメル”の件でエレボニアに対して悪印象を抱いているのに、”ハーメル”の件の”償い”にも納得していない状況で自分の血縁者に仲介させたら、空の女神のエレボニアへの印象が更に悪化する事も考えられるわね。」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたセリーヌは静かな表情で同意し
「空の女神の件で気になっている事がある
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