第二章
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「一見穏やかでもちょっと気に入らないとヒス起こしてな」
「ふわり捨てたみたいにか」
「それまで可愛がったり大事にしていてもな」
それでもというのだ。
「本当に簡単にな」
「捨ててたんだな」
「友達も切り捨てたりな、誠実さもな」
「なかったんだな」
「男も似たり寄ったりでな」
その妻と、というのだ。
「やっぱり自分だけでな」
「平気で裏切ったり切り捨てたりか」
「もういらないとか言ってな」
ふわりに言った様にというのだ。
「そんな風で皆あの時に今度何かやったらな」
「縁切って追い出すつもりだったんだな」
「それで犬を捨てたって平気で言ったからな」
それでというのだ。
「俺もそして親戚全員がな」
「ああしたんだな」
「ああ、身内あの二人の親兄弟も含めて話してな」
そうしてというのだ。
「誰も反対しなかったし密かに決めていたんだ」
「あの二人親兄弟からも嫌われてたのか」
「それでわかるだろ、どんな連中か」
「昔から相当だったんだな」
「それでああした、どうせ子供もそうすると思ってたが」
「実際に下の娘生まれたら上の娘ほったらかしだったし」
「あそこでもう親権も取り上げた」
そうしたというのだ。
「それで禁治産者にしてな」
「今みたいにしてるんだな」
「そうだ、前からああした連中だったんだ」
ふわりを捨てた二人はというのだ。
「だから犬も捨てて一族全員から縁切られてな」
「今じゃ親権も失ってああか」
「そうだ、前からどうにもならない連中だったからだ」
「ああなったか」
「そういうことだ、わかったな」
「ああ、よくな」
洋介は納豆巻きを食べながら応えた。
「じゃあもっと知る為に二人の詳しい話をよく聞かせてくれないか」
「わかった、じゃあ話すな」
本家の主も応えてだった。
そのうえで洋介に話した、洋介は全て聞いてあらためてふわりの前の飼い主達のことを知った、それでだった。
両親と共に家に帰るとすぐに玄関まで出迎えてくれたふわりに笑顔で話した。
「俺達はあいつ等とは全然違うし絶対にそうはならないからな」
「クゥン?」
「こっちの話だよ、じゃあ後で散歩行こうな」
ふわりに優しい声で話した、そうして彼女を散歩に連れて行ったのだった。
前からそうだった二人 完
2022・12・23
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