第八十二部第五章 撤退する者達の焦りその二十七
[8]前話 [2]次話
「あの兵器もです」
「そうしてですね」
「エウロパ軍のあの兵器も破る」
「彼等が用いてきても」
「そうしますね」
「是非、そして情報収集も」
エウロパへのそれもというのだ。
「行いますが」
「そのことですが」
ここでだった、これまでこの場では沈黙を守っていたディカプリオが言ってきた。青と緑のその目が光った。
「やはりエウロパ本土への侵入はです」
「難しいですか」
「こればかりは」
「アタチュルク要塞群からの侵入もですね」
エウロパに直接入るそれはというと。
「どうしても」
「エウロパ側はアタチュルク要塞の近辺は非武装地帯にしていますが」
「その警備はですね」
「警察は武装組織に入っていません」
「それ故にですね」
「彼等を多く投入して」
そのうえでというのだ。
「アタチュルク要塞群も厳しく監視し」
「侵入を許さない」
「そうした状況です」
それでというのだ。
「ですから」
「そちらに入ることも」
「出来ません」
到底というのだ。
「何しろ要塞群の動き一つ一つをです」
「監視していて」
「艦艇もそうですから」
「そちらからの侵入も無理ですか」
「サハラからのルートでエウロパに入るにしても」
こちらもというのだ。
「やはりです」
「警備が厳しく」
「とてもです」
「こちらも入られないですか」
「はい」
「それではですね」
「マウリアからのルートも同じで」
やはりエウロパの監視が厳しいというのだ。
「結果としてです」
「マウリアにおいてですね」
「情報収集をするしかないですが」
「これではですね」
「限度があります、そしてマウリアから情報を得ても」
これはというと。
「残念ですが」
「マウリアは偽の情報も流しますね」
「自分達の都合で」
それによってというのだ。
「そうしてきますので」
「正確な情報を得にくいですね」
「特に今のマウリアはエウロパ寄りです」
連合の同盟国である、だがサハラの同盟国でもあるからだ。この辺りマウリアも彼等の考えがあってそこから動いているのだ。
「ですから」
「連合に対しては、ですね」
「有利な情報を流さず」
そうしてというのだ。
「何かとです」
「偽の情報を、ですね」
「流しています」
「そしてエウロパの正確な情報を掴ませない」
「とかく今のマウリアは」
この国はというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ