第六百七十九話 調理に入りその十二
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「美味しいわね」
「そうだね」
「いけるよ」
トムとシッドも言った。
「これはね」
「かなりだよ」
「ちゃんと調理したら」
そうしたらとだ、メアリーは食べつつ話した。
「カナダ料理だってね」
「美味しいね」
「そうだね」
「ずっとまずいって言われているのは」
それが何故かもだ、メアリーは言った。
「私達カナダ人が諦めていたからじゃないの?」
「どうせ自分達はお料理も目立たない」
「これといったお料理がない」
「そう思っていて」
「努力していなかったからかな」
「そうよ、努力すればね」
メアリーはスパゲティアルデンテでソースと卵の黄身が程よく絡まっていて実に美味いそれを食べつつ話した。
「こうしてよ」
「カナダ料理も美味しい」
「そうだね」
「イギリスとは違うのよ、イギリスとは」
メアリーは某青い巨星の様にも言った。
「宗主国だけれどね」
「敵だからね、今は」
トムはクールに述べた。
「エウロパだからね」
「エウロパ一悪い国よね」
「いや、それはドイツじゃない?」
トムも美味しいと思って食べている、そうしつつの返事だ。
「エウロパ一悪い国は」
「あっ、ナチスね」
「ヒトラーがいたから」
連合では人類史上最悪の悪人として知られている、もう一人の人類史上最悪の悪人がいるがそれはブラウベルグである。
「あの国じゃない?」
「そうね、アウシュヴィッツもあったしね」
「ユダヤ人もロマニの人も殺して」
「スラブ系の人達もそうしようとして」
「障害者の人達もだったから」
「まさに悪ね」
「だからイギリスよりもね」
帝国主義で知られるこの国よりもというのだ。
「ドイツはね」
「悪いのね」
「そうだよ、ただお料理は」
トムはあらためてこちらの話をした。
「何と言ってもだよ」
「イギリスが一番悪いのよね」
「連合軍の人達が実際に食べて言ったから」
「エウロパ戦役の時に」
「もうペットのご飯にしても」
それでもというのだ。
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