第六百七十九話 調理に入りその八
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「人間としてね」
「その通りだね」
トムも頷いた。
「何があっても」
「ええ、じゃあソースで来たし」
ここで完成だった。
「それでパスタもね」
「アルデンテ?」
「ええ」
そうだというのだ。
「なったわ」
「それじゃあ」
「ソースで来たし」
「パスタをお湯から出して」
「お湯を切ってね」
そうしてというのだ。
「オリーブオイルかけるわよ」
「そうするね」
「それもね」
実際に鍋を両手に持って言った、結構な力であり湯を何リットルも入れてパスタまである鍋を軽々と持っている。
「たっぷりとね」
「かけるね」
「そうするとね」
オリーブオイルを大量に使うと、というのだ。
「味がよくなるってね」
「言われてるね」
「カナダだとね」
「そもそもオリーブオイルだってね」
「使い方がね」
「なってないってね」
「よく言われていて」
それでというのだ。
「パスタにもね」
「あまり使わなくて」
「使っても」
例えそうしてもというのだ。
「少しだから」
「そうだよね」
「それがないから」
シッドが用意してくれたキッチンの水槽の中に置かれたざるの上にパスタを全て注ぎ込みつつ言った。
「だからね」
「パスタも評判悪いんだね」
「アルデンテもしないから」
「ただ茹でるだけで」
「パスタがふにゃふにゃになるまでね」
即ちコシがなくなるまでにというのだ。
「そうだから」
「カナダ料理はまずい」
「その評価なのよ」
「ちゃんと茹で加減を見て」
「味付けもね」
「油も適量で」
「それこそよ」
メアリーはざるに移したパスタの湯を切った、それから鍋に戻した。
そのパスタに大量にオリーブオイルをかけて絡めてだ、そうしてからそこにソースをかけた。ソースの中にはもう大蒜もある。
「ちゃんと作ったらね」
「それでだね」
「お料理はよくなって」
「それでカナダ料理もだね」
「評判もよくなるのよ」
「ちゃんと作れば」
トムは皿にそのパスタ、ソースも絡められたそれを入れつつ話した。
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