第二章
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「していない人はね」
「そっとしておく」
「それがいいか」
「プライベートだから」
「ある声優さんがある時点で演技が変わって」
そうなってというのだ。
「実はある漫画家さんと結婚してたとかプライベートで見たら指輪してたとか」
「本当の声優ファンならか」
「それならか」
「言わないか」
「そんなことはしないか」
「少なくとも僕はしないよ、それでこれからもね」
まさにというのだ。
「そうしたことを踏まえながらね」
「やっていくか」
「声優さん達応援していくんだな」
「そうするんだな」
「そうだよ」
真面目な声で言ってだった。
遠島は自分が言った通りの応援をしていった、ある女性声優の握手会に出た時左手の薬指にだった。
指輪の跡があった、それはほんの少しだったが彼は気付いた。アイドル声優で二十代前半で大人気の声優だ。
だが彼はそのことを誰にも言わなかった、それで後日この声優が実は結婚しているのではという話がネット上で出たが。
「プライベートのことだからね」
「言わないか」
「一切か」
「うん、そうするよ」
友人達にもこう言ってだった。
このことについては一切言わなかった、友人達はそんな彼を本物の声優ファンだと言う様になった、だが。
彼は友人達に当然という顔で返した。
「当然じゃないかな」
「応援するなら悪口は言わない」
「マナーは守る」
「プライベートのことは言わないことか」
「そうだよ、それが出来ていない人達の方がね」
むしろと言うのだった。
「おかしいよ」
「まあそうだな」
「それを言うとな」
「そうした人達の方がな」
「そうだよ、そうした人が少しでも減ることを願うよ」
こう言って好きな声優の人達の応援をしていくのだった、彼にとっては本物かどうかはどうでもいいことだった。
結婚しているとかは 完
2022・12・21
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