第一章
[2]次話
パッと見だけクールビューティー
高校生の菅生鮎莉は黒髪をセットし長く伸ばしきりっとした切れ長の二重の目と細長く黒い眉と顎の先が尖った顔に小さな赤い唇を持っている。背は一五八程で均整の取れたスタイルで特に脚が奇麗である。
入学して少し経つが無口で無表情でだ、クラスメイト達は何時しか彼女を見てこんなことを言う様になった。
「ああいうのをクールビューティーって言うの?」
「そうかもね」
「顔立ち整ってるけれど」
「無口で無表情でね」
「落ち着いた雰囲気だから」
こう話した、だが。
クラスで一番明るいことで知られる様になった尼子房恵丸顔で色白で黒髪を胸の高さまで伸ばし大きな口と耳を持つ小柄な彼女は周りに笑って話した。
「今度クラスの女の子皆でカラオケボックスに行こう」
「そこで皆で歌うの」
「そうするの」
「それで飲んで食べるの」
「そうしよう、皆でね」
こう言うのだった、だが。
その話を聞いてだ、クラスの女子達は言った。
「ってことは菅生さんも?」
「あの娘もなの」
「誘うの」
「そうするの」
「勿論よ、嫌なら仕方ないけれど」
それでもとだ、房恵はクラスメイト達に笑って話した。
「皆で行って仲良く楽しもう」
「それじゃあね」
「菅生さんにもね」
「声をかけよう」
こう話してだった。
房恵は自分から鮎莉をカラオケに誘った、すると。
「カラオケ!?行くわ」
「そうしてくれるのね」
「ええ、行きましょう」
明るい声と声の返事だった、その返事を聞いてだった。房恵以外のクラスメイト達は皆仰天して言った。
「えっ、喋った!?」
「しかも明るいし」
「笑顔になってたし」
「まさかね」
「遠島さんって明るいのかしら」
「クールビューティーじゃなくて」
イメージではないと思った、だが。
カラオケに行く時皆私服だったが。
鮎莉の赤や黄色、オレンジの派手な柄のブラウスとスラックス姿に驚いた、アクセサリーもかなり付けていてだった。
房恵達に早く行こうと言ってだった。
店に入ると人が歌っている時はタンバリン等で調子を取って自分が歌う時はアイドルのポップスをダンスも入れて踊ってだ。
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