聖夜編 ウルトラファンロンファイト
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顔を見合わせ、深々とため息を吐いている。
「敵を騙すには、まず味方から。ふふっ……僕の好きな言葉です」
艶やかな笑みを溢す劉静が、白く優美な脚を組み替える際。引き締まった腰を少しくねらせただけで、豊満な乳房がぷるぷると揺れ、大きな桃尻がむにゅりと歪んでいた。
同僚の男性隊員や上層部の高官を含む多くの男達が、我が物にしようと虎視眈々と狙い続けている極上の女体は、その隅々に濃厚な香りを滲ませている。
『……』
そんな彼らを他所に、アキレスとバルタン星人は未だに睨み合いを続けていた。
弱点であるスペシウム弾頭をまともに喰らったというのに、このバルタン星人はなおも生き延びていたのである。
『……よもや、我にこれほどの深傷を負わせる者共が地球に居たとはな。ウルトラ戦士の貴様さえ倒せば、後は烏合の衆に過ぎんと思っていたが……!』
『BURKの皆を侮っていた時点で……すでに勝負は決まっていたんだ。もう退け、バルタン星人! そして2度と、この地球に現れるな!』
その尋常ならざるタフネスから、この個体が並々ならぬ「強豪」であることを理解していたアキレスは、ここで決着を付けるのは困難であると判断し、撤退を促している。
だが、スペシウム弾頭を浴びてもなお両の脚で地を踏み締めているバルタン星人は、ふらつきながらも首を振って「拒絶」の意を示していた。
『ふっ……そうは行かん。我には……この星を制し、来るべき「決戦」に備えるという使命があるのだ。それが果たされる日が来るまでは……我は断じて、この星を諦めはせん!』
『決戦……!? どういうことなんだ、それは!』
『……貴様がこの先も生き残り続けていれば、自ずと分かることだ。覚えておけ、我が名は「ラスヴァーダ」! いつか貴様達を滅ぼし、この惑星を掌握する覇者の名だ!』
ラスヴァーダと名乗ったバルタン星人は、よろめくように数歩引き下がると――再びテレポートで忽然と姿を消してしまう。
今度は短距離の移動ではなく、星そのものから離脱するほどの長距離転移であった。
『ま、待てッ! ラスヴァーダッ! 「決戦」って……一体、どういうことなんだ……!?』
咄嗟に手を伸ばすも、空を掴むだけに終わってしまったアキレスは、バルタン星人ことラスヴァーダの気配が完全に消失したことを悟り、独り夜空を仰ぐ。
しんしんと降りしきる白い雪と、艶やかなネオンに彩られた夜景に彩られた聖夜。
その夜空の下に立つ真紅の巨人は、戦いに疲れた心を癒す間も無く、紅い拳を握り締めていた。
彼が言い残した「決戦」という言葉には、どのような意味が込められているのか。その意味が分かる時、自分はまだ生きているのか。頭上を旋回飛行しているBURK風龍に見守られる中、アキレス
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