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星河の覇皇
第八十二部第五章 撤退する者達の焦りその二十一

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「他にも何かとです」
「奇想兵器が多かったですね」
「帝国海軍は」
「航空機にしても」
「その傾向が強かったですね」
「富嶽にしても」
 八条はこの戦記ものでよく出て来る爆撃機の話もした、六発のエンジンを持っている超重爆でありアメリカ本土爆撃を計画していた。
「あの爆撃機も」
「あまりといえばあまりですね」
「実際に開発、製造出来ても」
「相当な兵器で」
「やはり奇想ですね」
「それを見ますと」
 どうしてもというのだ。
「日本海軍はです」
「そうした兵器を考える軍隊で」
「あの兵器に艦載機を搭載する」
「その発想があり」
「この度もですね」
「出て来たのですね」
「他の国の技術士官や研究者の方からはです」
 それこそというのだ。
「そうしたものは出ませんでした」
「そうした発想は」
「あくまで日本の方からだけで」
「他にはでしたね」
「そうでした、それを見ますと」
 どうしてもというのだ。
「これは遺伝子として残っていたものが」
「出た」
「そうなったというのですね」
「まさに」
「はい、海上自衛隊の時はなかったですから」
 その兵器開発での奇想なものはというのだ。
「とても」
「あの頃はですね」
「普通にですね」
「安定した兵器を開発しましたね」
「左様でしたね」
「そうでしたし」
 それでというのだ。
「それ以降も」
「特にですね」
「奇想兵器を出していませんね」
「予算と量産性、整備性も考慮した」
「そうして兵器が多くなりましたね」
「確かに海軍は面白い兵器が多かったですが」
 八条はこのことは認めた。
「ですが」
「その量産性と整備性は」
「どうしてもですね」
「無視されてきましたね」
「弾薬の互換性も」
「そちらも」
「こうしたことでは」
 量産性や整備性そして弾薬の互換が考慮されないことはというのだ、近代兵器を考慮すればどうしてもというのだ。
「よくないです」
「それが問題になりましたし」
「二次大戦の時は」
「兵器の整備の難しさも」
「そして量産性についても」
「弾薬の互換性も」
「銃なぞは」
 八条はこちらの話もした。
「三八式と九九式では口径が違いました」
「その為にでしたね」
「弾丸を交換出来ず」
「それがネックになっていましたね」
「あの戦争において」
「銃があろうとも」
 それでもというのだ。
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