暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第138話:刮目すべき、父の姿
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ーオン、ナーウ〉
ドライバーを装着し、レバーを操作してハンドオーサーの左右を入れ替える。颯人達と同じ手順でウィズは変身した。
「……変身」
〈チェンジ、ナーウ〉
魔法陣に包まれ、ウィズの姿が白い魔法使いの姿へと変わる。それを見てキャロルは思わず目を見開いた。
「貴様がッ!?」
「ウィズさんッ!?」
キャロルだけでなく響もが、変身したウィズに驚きを隠せなかった。どちらも魔法使いとしてのウィズの姿は知っていても、変身していないウィズの事は見た事が無かったのだから無理もない。顔は見えなかったが、それでも今のS.O.N.G.の中で変身していないウィズの姿を知っているのはアルドを除けば響だけであった。
ウィズが変身すると、それを合図にしたようにまずクリス達が透と共に魔法で転移してきた。
「悪い、遅くなったッ!」
「クリスちゃんッ!」
「およ? あれは……」
「ウィズさん?」
合流してきたクリス達が響の傍に並び立つ。それにやや遅れて、ギアを纏った奏達3人も合流した。
「待たせたなッ!」
「すまない、こちらは道が混んでいて少し手間取った」
「大丈夫だった?」
「はいッ! 私も、お父さんも……」
響の視線を追った先に、彼女の父とウィズが居る事にガルドも目を丸くした。
「ウィズ? 何故ここに?」
「気にするな。それより、後の事は任せたぞ。私は彼を安全な場所へ連れていく」
〈テレポート、ナーウ〉
ウィズが転移魔法で洸と共にその場から姿を消した。恐らくは、本部の潜水艦へと向かったのだろう。あそこなら確かにここよりは遥かに安全だ。
これであとこの場に居ないのは颯人のみ。だがその颯人の行方を知る者は誰も居なかった。
「おい、あのペテン師は?」
「それが、あのデカ物を始末した後姿が見えなくなって……」
「大丈夫だって、颯人ならその内来る。今はそれよりも……おいキャロル!」
これで状況は奏達の方に大きく傾いた。シャトーが姿をこうして現した以上、もう世界の分解とやらが始まるのは時間の問題なのだろう事が容易に想像できる。
それは先程翼が倒したファラの証言からも明らかだった。
「やってくれたじゃないか? アタシらに人形達を倒させることが、お前の計画の一部だったとはね」
「えっ!? 奏さん、それどういう意味ですか!?」
「言葉通りよ。あのオートスコアラー達は、呪われた旋律を纏ったギアで倒される事を目的にしていたのよ」
魔剣ダインスレイフの呪いをその身に受けたオートスコアラーにより、世界分解の為の譜面を手に入れる。それこそがキャロルの計画の最大の要であった。
仮にダインスレイフが欠片ではなく完全な状態で遺っていれば、こんなまだるっこしいことは
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