第二百七十二話 戦に向けてその十一
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「最悪のケースをな」
「想定すべきでござる」
進太が言ってきた。
「ここは」
「そうだよな」
「恐ろしいまでの、覚醒した時は」
「言われている強さよりもな」
「最悪のケースからでござる」
「物事を考えていくべきだな」
「そこから逆算して考えて」
そのうえでというのだ。
「物事を進めていく」
「特に政はな」
「そうでござる、最悪の事態を想定して」
まずその様にしてというのだ。
「そのうえで、でござる」
「ことを進めていくな」
「それで、でござる」
進太はさらに言った。
「そこに悲観にならず」
「楽観にな」
「考えるべきでござる」
「最悪の事態の想定からはじめてな」
「そうでござる、悲観に過ぎると」
その考えがというのだ。
「悪いことばかり考えてでござる」
「かえって失敗するな」
「極論すればもう何もかもをでござる」
「嫌になってな」
「やるべきことを放棄してしまうでござる」
悲観論に傾き過ぎると、というのだ。
「現実を見て最悪の事態を想定してでござる」
「それと共にな」
「楽観的に考えるでござる」
「その両方をやっていかないとな」
「失敗するでござる」
こう言うのだった。
「政も」
「そうだよな」
「最悪の事態はね、想定しないとね」
剛も言うことだった。
「さもないと万が一の時にもね」
「考えてなかったことには人間弱いからな」
「そこで止まってしまってだよ」
所謂フリーズ状態に陥ってというのだ。
「それでね」
「対処出来なくなるか遅れてな」
「失敗するから」
「まず最悪の事態を考えないとな」
「それも何パターンもね」
「そのうえで必ず成功する」
「前向きつまりね」
それ即ちというのだ。
「楽観してね」
「考えるべきだな」
「もう不可能と思えることでも」
あまりにも困難なことでだ、世の中生きていると最初はそう思える事態に面してしまうこともあるものだ。
「そうして考えていくと」
「成功するな」
「大久保利通さんだってね」
幕末そして維新で活躍したこの人物もというのだ。
「そうだったと思うよ」
「あの人もだな」
「まずね」
「最悪の事態を考えてな」
「成功するとね」
その様にというのだ。
「考えて成功への道のりをだよ」
「導き出したな」
「だから幾多の難局を乗り越えて」
それこそ一歩間違えると自分が殺される状況下でもだ。
「そしてだよ」
「あそこまでなったな」
「最後は想定してなかったみたいだけれど」
自身が暗殺されることをだ。
「基本死ぬのを恐れてなかったし」
「どうもそうしたみたいだったな」
「そこは西郷さんと同じかな」
幼馴染みであり無二の親友でもあった彼とだ。
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