第二百七十二話 戦に向けてその八
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「瞬時にな」
「集まるわ」
「ああ、多少疲れてもな」
「百万の軍勢が一気に集まるなら」
「いいさ」
多少疲れるだけの意義はあるというのだ。
「それもな」
「気力も回復させられるし」
「道具を使ってな」
「もう使えるものはね」
「全部使うだな」
「後の戦はね」
これはというと。
「少なくとも神様とはね」
「戦わないな」
「そうだし」
「力を出し切るか」
「そうしていきましょう」
「負ければ滅ぼされるかも知れません」
紅葉が言ってきた。
「今は」
「ああ、試練って言うけれどな」
「その試練に敗れたなら」
「クトゥルフによってな」
「そもそもラグクラフトの神々は破壊と悪意の神々で」
「しかもな」
それに加えてというのだ。
「クトゥルフが目覚めると世界は滅ぶ」
「そうも言われていますね」
「それはどういう意味かっていうと」
「人は神には勝てません」
「そうだからな」
「はい、その神が世界を滅ぼそうと動くなら」
目覚めてというのだ。
「どうにもなりません」
「そうしたものだからな」
「その神、クトゥルフに敗れたなら」
「もうな」
それこそというのだ。
「世界は滅ぼされるな」
「私達だけでなく」
「二つの浮島もそこにいる民達もな」
「合わせて一億の」
「そうなる可能性は高いな」
「極めて」
まさにとだ、紅葉は久志に答えた。
「そうでしょう」
「その通りだな」
「ですから」
それ故にというのだ。クトゥルフに敗れたならば自分達もこの世界の残されているものも全て滅ぼされると考えられるからだというのだ。
「もうです」
「出し遅みはな」
「しないことです」
絶対にというのだ。
「これから行う戦いは」
「その通りだな」
「もう腹括ってたい」
香織は強い声で話した。
「それでとよ」
「戦うしかないな」
「それしかなかとよ」
「本当にな」
「やるべきこと全部やって」
「使えるものは全部使ってな」
「そうしてたい」
そのうえでというのだ。
「戦っていくことたい」
「クトゥルフの戦いはな」
「もう後先なんてたい」
戦の後のことはというのだ。
「負ければ何もかもなくなるとよ」
「それじゃあな」
「全力でいくとよ」
「そうだな、じゃあな」
「総動員でいくたいな」
「二つの浮島のものをな」
久志は強い声で答えた、そしてだった。
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