第7話:さらば情報部
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「そうか,ありがとうな。俺の後,たのむな」
俺がそう言うと,シンクレアはうつむいて小声で話し始めた。
「任せて下さい!って言いたいとこなんですけど,正直自信ないですよ。
ゲオルグさんの後任だなんて俺には荷が重いです」
「まぁ,うちの部隊は曲者ぞろいだからな」
「いや,そういうわけじゃなくて・・・。なんて言うか,俺って体術の組手でも
一度もゲオルグさんに勝ったことないし・・・」
「あのな,シンクレア。別にお前が一番強い奴だから後任に
推薦したんじゃないんだぞ。お前は,戦術構想力が俺なんかよりもずっと
優れてるんだから,むしろ隊長にはお前の方がふさわしいくらいさ」
「そんなことはないと思いますけど・・・」
「自信持てよ。隊長だって隊員の一人なんだから,
困ったら周りに頼ればいいのさ。お前の周りには大勢味方がいるんだから」
俺がそう言うと,シンクレアは吹っ切れたような笑顔を見せてくれた。
「そうですね。みんなの力を借りながら,なんとかやっていこうと思います」
「おう,頑張れ。じゃあ,みんなによろしく」
「はい。ゲオルグさん,今までご指導ありがとうございました」
シンクレアはそう言うと深々と頭を下げた。
俺はシンクレアの頭を軽く叩いてから,シンクレアに背を向けた。
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