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天然なのか
第二章
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「あの人発達障害で有名だ」
「発達障害?」
「それ何ですか?」
「簡単に言うと人と違う感性や考え方の人だ」
 先生は発達障害と聞いて目を瞬かせた二人に話した。
「長嶋さんはその典型でエジソンやモーツァルトもだ」
「発達障害なんですか」
「その人達も」
「坂本龍馬もな、この人達のことは知ってるな」
「エジソンって色々聞いて何でも実験して」
「モーツァルトは色々変な手紙書いてますね」
 二人はまずこの二人のことを話した。
「坂本龍馬は最初塾の勉強全然頭に入らなくて」
「後で独自の勉強して凄くなりましたね」
「何か落ち着きなくて物事にこだわらない」
「そんな人だったんですね」
「こうした人達が発達障害でな」
 先生はあらためて話した。
「長嶋さんもだ、発達障害を具体的に説明すると長嶋さんはな」
「まさにですか」
「発達障害そのものなんですね」
「発達障害も程度があって長嶋さんは極端な方だが」
 それでもというのだ。
「あの人は天然とか言われたが」
「実はですか」
「発達障害ですか」
「また違うんだ、そして発達障害はどういうものかわかったら」
 それならというのだ。
「自分で対応出来るし周りも理解すればいい、それにな」
「それに?」
「それにといいますと」
「長嶋さんも坂本龍馬も他の人達もそうだな」
 エジソンやモーツァルトもというのだ。
「ある分野で凄い才能も発揮する」
「長嶋さんは野球ですね」
「天才って言われてましたね」
「物凄い集中力も発揮してな」
 このこともあってというのだ。
「そうなるんだ、それが発達障害でな」
「いいことも悪いこともあって」
「否定するものじゃないですか」
「そうだ、何でも百人に一人位はそうだし」
 発達障害だというのだ。
「別に否定するものじゃない、障害者認定されて障害者年金も受けられる」
「そうも出来るんですか」
「社会的にそうしたこともあるんですね」
「先生もまだ勉強中だが」
 発達障害についてはというのだ。
「長嶋さんはそうでいいことと悪いことがある、そのことをな」
「私達も覚えておくことですか」
「そうするといいですか」
「そうだ、二人の知り合いでもいるかも知れない」 
 発達障害の人はというのだ。
「将来出来るかも知れないから知識としてな」
「覚えておくことですか」
「そうしたらいいですか」
「ああ、先生はそう思う」 
 こう二人に話した、そしてその話を聞いてからだ。
 二人は発達障害についてそれぞれ勉強した、そのうえでこの障害について知ってこの障害を持っている人にどう対応すればいいかも知って生きていった。そしてそれが実際に役に立つ時もあってこの時があってこそだと有り難く思った。


天然なのか   完
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