第一章
[2]次話
天然なのか
とある元プロ野球選手の色々な話を聞いてだ、女子高生の高橋陽子は同じソフト部に所属しているクラスメイトの工藤水穂に言った。陽子は蜜柑の様な丸顔で茶色の髪の毛を肩の長さで揃えている。大きな垂れ目で口元は優しい感じで背は一五五程だ。水穂は胸まである金髪で大きな垂れ目で優しい感じだ。口元は一文字でピンクで背は一五八程だ。二人共胸が目立っている。
「長嶋さんだけれど」
「長嶋茂雄さん？」
「そう、あの人ね」
陽子はその通りと答えた。
「あの人凄くない？人として」
「野球選手としてだけでなくっていうのね」
「ホームベース踏み忘れとかね」
「あの人色々お話あるわね」
水穂はこう返した。
「私も聞いてるわ」
「有名人だからね、あの人」
「野球知っている人なら誰でも知ってる位ね」
「それで私も聞いたけれど」
「物凄い逸話多いわよね」
「あの、アメリカ行って皆英語上手とか言ったり」
陽子はこの逸話も出した。
「左ハンドル多いとか」
「他にもあるわよね」
「もの食べてもね」
この時もというのだ。
「食堂のハムサンドの中のハムだけ食べて」
「畳みなおして元の場所に置くのよね」
「アンパンも中だけ食べて、割ってから」
「やっぱりなおして元の場所に置くのよね」
「西瓜も先だけ食べて元の場所に置いて」
「河豚も自分だけ食べるのよね」
「天然って言うけれど」
陽子は首を傾げさせて言った。
「あれ天然？人の話全く聞かないっていうか」
「聞こえない感じね」
「それで集中する時は凄くて」
「周り目に入らないのよね」
「何か天然じゃなくて」
そうではなくというのだ。
「別のものみたいね」
「私もそう思うわ。あの人何なのかしら」
二人で首を傾げさせた、それで野球部の顧問の先生つまり学校で野球を一番知っていると思われる人に話を聞くと。
先生は二人に真剣な顔で話した。
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