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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(13)〜基地主戦陣地攻防(下)〜
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でであったがまさかここまで上手くいくものか?と眺めていると、氷雪でできた丘を下ろうとする姿を見てアイディードは黙って首を振り、連隊への支援を要請した。

「だめです、履帯も全然噛んでません」
「ナンデ!?」
「めっちゃ融けてます、氷がめっちゃ融けてます」
 シュウシュウと排熱されたものが低気圧の氷雪を溶かしてゆく。
「そら液体空気を炸薬にして使ってるなら、排熱がエグイことになりますよ」
 パルメレントから送り込まれた技官が画面越しに肩をすくめるのと同時に戦車は高速で敵に突撃を始めた‥‥あるいは滑り落ち始めた。
「あ”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

敵戦車部隊!突撃してきます!早い!まるで滑走してるかのようだ!」

「退避!退避ィィィィ!!」

「何やってんだあいつら‥‥」 

「まぁアレも復帰すれば支援火力としては有効です。我々は彼らが囲まれないように進みましょう」

「このままでは基地防御陣地がゼッフルに満ちるぞ!ターイー達を連れ戻せ!向こうさんの騎兵の方を頼ることになりそうだ」
 そしてアイディードは天を仰いだ。
「いや、あれは‥‥あれは!」



「畜生!あのシュラフタめ好き勝手言いやがって!」
  エオメル・ロヒアリム大佐は舌打ちをした。
『ロヒアリム大佐、地上の戦線整理が進めば防空支援を再開します!』

「いつまで対空支援なしで耐えろっていうんだ!畜生!スパルタニアン乗りを何だと思ってやがる!」
 そもそも俺達は通商破壊用の貴族小艦隊やら交戦星域の航路護衛やらがメインで低重力とはいえ大気圏戦闘は専門外なんだぞ!と毒づくが志願したのは自分であった。
 ワルキューレの編隊に対しパレンティアのスパルタニアン乗り達も編隊を組んで互いに牽制しあう。
「畜生!妹が出世するより先に俺を少将閣下にする気か!!」
 ワルキューレは深入りを避けているがそれでも数を頼みに動き回っている。
「フィッツシモンズ中尉!何かいいニュースはないのか!」

『えぇと‥‥地上部隊が後退を開始しています!ワルキューレはその支援の為に陣地周辺を動き回っており、深入りする様子はありません!』

「クソっ!それはいいニュースなのか!?ワルキューレを揃えて叩き潰す気じゃあるまいな!」

『知りません!とにかく対空システムを‥‥大気圏外に反応有!』

「畜生!どっちだ!」
 帝国か、友軍が、文字通り【天の助け】はどちらものか。それはこれまでの戦いの意味すら反転するものだ。
 その答えはフィッツシモンズ中尉ではなく【天の助け】から降り注ぐミサイルが答えを出した。
 エオメルの眼前でワルキューレは慌てて旋回し、逃げ出そうとする。運の悪い者達は爆散して命を散らす。
 フィッツシモンズ中尉はオペレーターとして
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