249 攻防敵わぬ劣勢
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「意味はないわ!」
アルバートは剣を振り、自分に来る石を粉砕した。
「これでも駄目か・・・!!」
利通は苦悩する。他の皆も石から己を防御するのに精一杯だった。
かよ子達に向かってヴィクトリアが出した無数の丸鋸が襲う。
(あんなに鋸が・・・!?私はそんなに出せなかったのに・・・!?)
だがそう考えている暇はない。かよ子の武装の能力が直ぐに発動された。かよ子は自分に来る鋸を跳ね返し、次郎長や石松もまた刀などで丸鋸を払った。
「このやろ!」
お蝶が脇差を振る。丸鋸が全て粉砕され、ヴィクトリアを遠距離で狙う。
「無駄だ!」
ヴィクトリアがお蝶の攻撃を自身の肉体強化で全て払い除けた。
「こうなったら、最後の手段になるが・・・!!」
石松は眼帯を外した。
「石松、あれを使うというのか!?」
石松の目から神が現れた。金比羅宮の祭神を召喚する。だが、カール5世と戦った時とは異なり、全く別の神だった。
「あれは・・・!?」
「あれは崇徳院!嘗て父・鳥羽法皇に冷遇された挙げ句、保元の乱で讃岐に配流された皇族だ!その怨念を使うつもりなのだ!」
「ホトケなどくだらん!我がキリストの力に勝るものはないぞ!」
ヴィクトリアは十字架を取り出した。崇徳院は怨念をヴィクトリアに向けるのに対して、ヴィクトリアは十字架で主・イエス・キリストの力を使って返り討ちを試みているのだった。
「石松、頑張れーー!!」
かよ子は応援する。
「よし、他の者、今のうちにヴィクトリアを狙うのだ!」
「了解!」
大政が槍から鉄の矢を何本も飛ばす、小政が高速でヴィクトリアを斬りに掛かり、お蝶も遠距離攻撃で脇差を振る。次郎長も刀を床に付けて床を爆発させた。
「これでも喰らえ!!」
だがその時、何かが押し寄せる。かよ子も、次郎長一派も、アルバートと交戦している大野達も驚くものだった。
「え・・・、ゴジラ!?」
ゴジラがその場にいた。さらに巨大な別の女性もいた。
「手伝いに来てやりましたぜ、女王さん」
赤軍の和光晴生と岡本公三だった。
「ここで、赤軍・・・!?」
かよ子は更に劣勢と化する事に心の中で絶望した。この女王とその大公だけでも厄介なのに赤軍の人間が介入されると勝ち目が更に薄くなってしまう。
「岡本、俺はアルバートと対峙してる奴を片付ける」
「よし、俺は女王を助けてやるぜ!マリア様!」
マリアがヴィクトリアの十字架に呼応するように更に強化された。裁きの光が崇徳院を鎮めさせてしまった。
「何、う・・・!?」
「石松!」
石松が神を行使した反動で倒れてしまった。
「次は嬢ちゃんの番だぜ!」
(こ、ここで、殺される・・・)
かよ子はそう思った。だが、建物の壁が破壊された。
「な、何だ!?」
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