L7話 Super star【明星】になるべき者たち
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し!絶対に優勝してやるデス!頑張りましょうカノンさん!!」
「あ、うん……」
何かスイッチが入ったように躍る可可の問いかけにかのんは自信の薄い返事を返す。その弱々しい顔を横目で確認した俺は話を変えるようにかのんに問いかける。
「曲は…どうなってるんだ?」
「へ?」
「作曲はともかく、本格的な作詞はやったことないだろう?」
「それは…まぁ、はい。」
「じゃあ……然るべき人物に任せると良い。なぁ?『速人』?」
「げっ…!」
目線をあえて送らない……逆にそれが速人を名指ししている雰囲気を醸し出す。
速人はちょっと嫌そうな顔で2歩下がる。そこで千砂都が思い出したように口を出す。
「あっ、確か速人くん夏休みの課題でポエム書いたらいっつも特選だったよね。」
「そうか…人の心を読めるから????速人くん!!」グイッ
「ハヤトさん!!」グイグイ
「わかったわかった!!わかったから一旦離れろ!!(近いって……!)」
可可とかのん……美少女2人に迫られるオッドアイの美男子 速人。顔を赤面させて2人を遠ざけようとする。
しかし、可可は言質を取ったかのように速人に迫り尋ねる。
「じゃあ引き受けてくれるのデスカ!」
「う、あぁ。しゃーねぇ。」
「「やったぁ!!」」
ハイタッチする「かのクゥ」。その屈託のない純粋な笑顔には、思わず父性のようなそれが湧いてくるような気もしなくはない。
しかし速人の顔はどうも煮え切らない。側で傍観していた俺は速人の横まで近寄り、耳元で囁く。
「ペンは剣よりも強し……やがてそれがお前をさらに強くするだろう。」
「師匠……」
俺は振り返って、喜んでいるかのんたちに提案する。
「さ、今日はいろいろあって料理を作りすぎたんだ……よかったら食っていかないか?」
「「「ほ、本当ですか(デスカ)!!」」」
「あぁ。料理には自信……あるんだ。遠慮せず食ってやってくれ。あ、でも早くしないと那由多が……」
「「「急げー!!!!」」」
かのんたちは急いでエレベーターへと駆け込む。そんな中……速人は少し疑念を抱く。
「(…食って「やって」くれ……?)」
????※????
パラパラパラ……
「諦めないキモチ……輝く……星…明星……」
自室で言葉を羅列する速人。言葉の出自は???ある一冊の大学ノート。
「可可の言った通り一部は中国語か……だけど。」
翻訳というのは実は非常に難しいコトなのだ。言語によって1つの単語に様々な意味が込められる時がある。その真髄は自国民……いや、彼らですらも真に理解はしていないのかもしれない。
その言葉のニュアン
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