第十二幕その九
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「十二時だね」
「そうね、それじゃあね」
「今からだね」
「ご飯を食べましょう」
「お昼をね」
「そしてお昼はね」
それはといいますと。
「お弁当よ」
「食べられる人はそれぞれ好きなお弁当を取ろう」
ボームさんはオズマと一緒に皆にお話しました。
「そうしようね」
「では私が取ります」
ジュリアは自分から申し出ました。
「皆さん欲しいお弁当を言って下さい」
「ジュリア、その必要はないわ」
オズマはそのジュリアに笑顔で言いました。
「全くね」
「どうしてですか?」
「だってここは王宮じゃないのよ」
こう言うのでした。
「だからね」
「それで、ですか」
「ええ、貴女はメイドじゃないから」
だからだというのです。
「お仕事を離れているからね」
「では私は」
「それぞれが好きなお弁当を取って食べるから」
「姫様もですか」
「勿論よ」
笑顔のままでの返事でした。
「だからね」
「それでは」
「皆それぞれが好きなお弁当を取ってね」
オズマは皆に言いました。
「いいわね」
「そうしようね」
ボームさんも笑顔で応えてでした。
皆でそれぞれのお弁当を取って敷かれた絨毯の上に靴を脱いで座りました、そのうえで皆で食べはじめますが。
ボームさんは神宝達のそれぞれのお弁当を見て言いました。
「皆美味しそうだね」
「八宝菜と包いいですよ」
神宝はこのお弁当でした。
「ザーサイと茶卵、ライチにお茶もありますし」
「ピロシキとビーフストロガノフですが」
ナターシャはこの組み合わせのお弁当です。
「飲みものは紅茶でうんと甘くしています」
「ハンバーガーとチキンナゲットとフルーツの盛り合わせで」
ジョージはこうした組み合わせでした。
「ポテトサラダにホットコーヒーです」
「豚肉を焼いたものとトロピカルフルーツにパンです」
カルロスはこうしたお弁当です。
「玉蜀黍とマテ茶もあります」
「私は幕の内弁当です」
恵梨香はこれでした。
「日本のお茶を飲みものにしました」
「それぞれだね、いいね」
ボームさんはサンドイッチを食べつつ応えました。
「皆沢山食べるんだよ」
「王宮からここまで随分歩いたわね」
「そうよね」
ドロシーはオズマの言葉に頷きました。
「そう思うとかなり運動したし」
「それならね」
「しかも今日はお祝いだし」
「ここに来たのはその意味もあるしね」
「図書館の整頓が終わって」
「そのお祝いだから」
そのこともあるからだというのです。
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