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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
互いの思考
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莉子side
「莉子ちゃん、切り替えて行こっ!!」
「あぁ、悪い」
ヘルメットを外し守備の準備をしている優愛からの声かけに無表情で答える莉子。その声のトーンの低さから気落ちしているのがわかる。
「落ち込んでる暇ないよ、莉子」
「!!」
優愛と共にネクストでヘルメットを外している莉子。そんな彼女にグローブを持ってきたのは陽香だった。
「無理しないでよ、歩くのもしんどいでしょ?」
「莉子が落ち込んでるみたいだから励ますくらいしとこうかなって」
「むっ……」
図星を突かれ言葉を失う莉子。その姿を見て大笑いしていた優愛だったが空気を読んだ葉月に首元を掴まれ守備に連れていかれる。
「まだ1点差だよ、全然逆転できるからね」
「あぁ、わかってる」
帽子とグローブを受け取り守備へと向かう莉子。気持ちが切り替えられたようにも見えたが、まだ重そうな身体を見て陽香は彼女を呼び止めた。
「莉子!!」
「何?」
「私、このチームでもう一回投げたいよ」
「!!」
思わぬ言葉に思考が止まる。それだけを言った陽香はヘルメットとバットを持つとまだ痛む足を引きずりながらベンチへと戻る彼女を見て唇を強く噛む。
(そうだよな……お前が一番悔しいよな)
マウンドに上がることも試合に出ることもできないエース。この大会のために全てを捧げてきただけにその悔しさは計り知れない。
(いや、それはあいつらも同じか)
試合に出ることができない者、ベンチに入ることすらできなかった者……その中で選ばれ試合に出ているのに不甲斐ないプレーをしている自分が腹が立った。
「よし……行こう!!」
一度クラブを叩き守備へと駆け出す。踏み出された足が先程よりも軽いのが彼女自身もよくわかった。
莉愛side
「ラストだよ」
「ありがとうございます」
プロテクターを着け終わり投球練習中のボールを受け取る。チャンスの後のこの回は重要な回になる。それはマウンドにいる瑞姫もわかっているようで高い集中力を維持していた。
(そりゃそうだよね。だってこの回はあの二人からなんだもん)
円陣から離れ打撃の準備を進めている二人の留学生。銀髪の少女が満面の笑みで話しているのを黒髪の少女は静かに頷きながら聞くに徹している。
(でもこの二人なら小細工はしてこない。逆転はされたけど瑞姫の調子は悪くない。むしろ回を追うごとに上がってきている。これなら二人を抑えることもできるかもしれない)
ソフィアさんは三振とライト前へのヒット。前の打席はフォークを捉えられたけどとても長打を打てるようなスイングじゃなかった。
(でもリュシーさんの前にランナー出し
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