第十二幕その一
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第十二幕 整頓が終わって
階の整頓はとても順調に進んでいます、オズマはその状況を見て皆に満面の笑顔でこう言いました。
「もう九割五分は終わったわ」
「九十五パーセントね」
「ええ、それだけ終わったわ」
ドロシーに笑顔で答えました。
「今日でね」
「そうなのね」
「だから明後日にでもね」
「終わりね」
「そうなるわ」
「そうなのね、よかったわ」
「階は広くて本も本棚も多かったけれど」
それでもというのです。
「それもよ」
「いよいよ終わりね」
「ええ、けれど焦らないでね」
オズマはドロシーに少し真剣な感じになってお話しました。
「その残り五分、五パーセントをね」
「やり遂げるのね」
「そうしましょう、百パーセントまでね」
「完全に終わるまでね」
「お仕事だから」
それでというのです。
「最後までね」
「焦らないでね」
「落ち着いてしっかりと」
そうしてというのです。
「やっていきましょう」
「そうね、ではまた明日ね」
「しましょう、それで明後日は金曜日で」
オズマは曜日のお話もしました。
「金曜日には確実に終わるから」
「それで土曜日と日曜日はお休みだから」
「土曜日は皆でピクニックに行きましょう」
こう提案するのでした。
「そして整頓が終わったお祝いをしましょう」
「ピクニックでお祝いね」
「ええ、都を出てね」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「都の外で」
「そこの小山まで出て」
「皆でピクニックね」
「のどかな緑の絨毯の上で暖かい日差しの下でお弁当を食べましょう」
「それではね」
ドロシーも頷いてでした。
皆で今は晩ご飯とお風呂を楽しんで寝ました、そしてでした。
次の日もお仕事をしてでした。
その次の日金曜日もしましたが。
エリカはお仕事の中でこんなことを言いました。
「本当に終わりが近いわね」
「あと少しよ」
ガラスの猫も言ってきました。
「ほんの一角位よ」
「ええ、拭く本棚もモップをかける範囲も少しで」
「壁や天井もそうでね」
「そして収める本もよ」
つぎはぎ娘は本を収めながら言います。
「あと少しよ」
「いや、あれだけあったのがね」
ハンクの言葉はしみじみとしたものでした。
「もう少しで終わりだね」
「何時終わるかと思っていても」
木挽きの馬の言葉もしみじみとしたものでした。
「終わるんだね」
「本当にやっていけば終わるわね」
ビリーナも言いました。
「絶対にね」
「いや、今回は凄い勉強になったよ」
トトは本棚の低い場所を拭きながら言います、前足で雑巾を器用に使っています。
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