第四十三話 全く以て同感その十二
[8]前話 [2]次話
「雑誌がそればかりになってもいたみたいだし」
「今も?」
「今はまだましらしいわ」
「昔はなのね」
「そう、もうね」
それこそというのだ。
「バトルものばかりで」
「同じ様な作品ばかりね」
「そうなっていたらしくて」
「その作品もなのね」
「そうなってね」
バトルものにというのだ。
「そこからあまり描かなくなったらしいのよ」
「それかなり前よね」
「前の世紀のことよ」
「もう滅茶苦茶前じゃない」
「けれど今も尾を引いていて」
「描かないのね」
「みたいね、というか人気出ないとすぐ打ち切りで」
実加はその雑誌の方針について苦い顔で話した。
「人気が出るなら何でもかんでもバトルとかね」
「悪く言うと陳腐よね」
「ええ、それで人気出たら今はしないけれど」
それでもというのだ。
「延々引き延ばすのよね」
「ああ、七つのボール集める」
「お姉ちゃんも知ってるのね」
「引き延ばしっていったらこの漫画でしょ」
理虹も嫌そうな顔で話した。
「アニメなんか酷かったらしいし」
「露骨な引き延ばしばかりで」
「放送時間二十四分で」
三十分番組の実際の時間である。
「オープニングとエンディングと次回予告抜いて二十分はずっと殴り合いとか」
「殆ど全部ね」
「もう露骨な」
そう言うしかないまでのというのだ。
「引き延ばしだったとかね」
「アニメそこまで酷いの」
「それで原作の方も」
こちらもというのだ。
「もう全く進まない」
「引き延ばしで」
「しかもストーリーはお決まり」
「主人公出て来るまでの時間稼ぎの連続ね」
「主要キャラが噛ませになって」
「それで主人公が出ても引き延ばし」
「もう有名だから」
この作品はというのだ。
「うちの漫画部の部長さん怒って言ったらしいわ、何代か前の」
「何て言ったの?」
「漫画界に燦然と輝く駄作だって」
「最悪って言ってるのね」
「ええ、駄作は駄作でもね」
「漫画界に永遠に残る」
「そこまでのね」
妹にこう話した。
「出来だったって」
「相当その部長さん怒ったのね」
「けれど実際にそうでしょ」
「ワンパターンなストーリーで」
「それで引き延ばししまくりでね」
「作品としては駄作なのね」
「人気はあったけれど」
それこそ世界的なだ。
「作品としての出来はね」
「そんな代物ね」
「それは否定出来ないでしょ」
「ストーリーそんなのだしね」
実加も批判する顔で言った。
「それでね」
「キャラの扱いも酷いでしょ」
「主人公以外はね」
「そんなのだから」
「駄作って言われてるのね」
「ええ、実際何であそこまで人気出たか」
世界的にとだ、理虹は話した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ