第八十二部第四章 破竹の進撃その五十二
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「多少飲んでも酔いません」
「そうした体質ですし」
「何も問題はありません」
「ならですね」
「ここでも飲みましょう」
「今も」
「はい、しかしオムダーマン軍はこのままいくと」
今度は彼等の話をした。
「ティムール軍にサマルカンド星系までに追い付きますね」
「そうなりますね」
「それだけの速さですね」
「これはです」
「相当な速度です」
進軍のそれはというのだ。
「ならです」
「それは充分有り得ます」
「そしてティムール軍も」
「そうされるつもりはない様で」
「防衛ラインをです」
これをというのだ。
「築こうとしていますね」
「左様ですね」
「領土内においてです」
「第二次防衛ラインを築き」
「そうして迎え撃とうとしていますね」
「早速その防衛ラインを築きはじめています」
撤退している軍勢の先頭の艦隊がその作業に入ろうとしているのだ、それがティムール軍の第二次防衛ラインであることは明らかだ。
それでだ、彼等もここで話すのだ。
「ならですね」
「ここで防衛ラインを敷き」
「そのうえで、ですね」
「再びオムダーマン軍と戦う」
「その意図ですね」
「ティムール軍に付いている武官達の報告によりますと」
エウロパ軍のだ、無論連合中央政府軍や各国軍そしてマウリア軍もティムール軍の方にも派遣している。
「ティムール軍の防衛ライン施設はです」
「どうなのですか」
「そちらは」
「今かかりはじめていますが」
「そちらは」
「はい、それは」
まさにというのだ。
「迅速かつ的確ですが」
「それでもですか」
「間に合いそうもない」
「オムダーマン軍の進撃の速さを見ると」
「この速さを」
「はい、ですから不十分な防衛ラインで」
それでというのだ。
「ティムール軍は戦うことになるでしょう」
「オムダーマン軍と」
「その彼等と、ですね」
「不十分な防衛ラインで戦うことになり」
「苦しい戦いを強いられる」
「そうなりますか」
「どうやら」
まさにというのだ。
「ですから」
「それでは」
「オムダーマン軍は再び勝利を収める」
「そうなりますか」
「只でさえ優勢に立っていますが」
「次の戦いでも勝ちますか」
「そして次の勝利が」
オムダーマン軍のそれがとだ、エウロパ軍の士官達はそれぞれの前にあるワインを飲みつつさらに話し0た。
「この戦争を決定付けますね」
「先の国境線の戦い以上に」
「そうなりますね」
「もうです、ティムール軍は敗れれば」
次の戦いでというのだ。
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