第十一幕その九
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「しまった、一回休みだよ」
「折角順調に進んでいたんですけれどね」
モジャボロの弟さんが言ってきました。
「ここで、ですね」
「そうなってしまったね」
「そうですね」
「ではね」
魔法使いはホットミルクを飲みつつ弟さんに応えました。
「私は今回はだよ」
「お休みをして」
「くつろぐことにするよ」
「さて、次は僕だね」
モジャボロは自分の駒を見ながらルーレットを動かしました。
そしてです、ルーレットが止まった場所を見ましたが。
「一だよ」
「一しか進めないんだね」
「参ったな、さっきからだよ」
魔法使い苦笑いで応えました。
「あまり進めていないな」
「そうした時もありますよ」
ジュリアが慰めてきました。
「双六は」
「そうだよね」
「そうした時は仕方ないと思って」
それでというのです。
「やっていきましょう」
「そうだね、これも双六だからね」
「落ち着いてです」
そうしてというのです。
「楽しんでいきましょう」
「そうていくよ」
「お菓子もあるわよ」
トロットはモジャボロに小さなチョコレートの山を出しました。
「これも食べてね」
「あら、美味しそうね」
ベッツイはそのチョコレートを見て嬉しそうな声をあげました。
「そのチョコ」
「貴女も食べる?」
「食べていいのかしら」
「遠慮はいらないわよ」
トロットはベッツイに笑顔で応えました。
「だからね」
「それでなのね」
「ええ、一緒に食べましょう」
「モジャボロさんとね」
「私は三つです」
恵梨香はルーレットを動かして言いました。
「ここに止まったらお菓子一つですか」
「私はさっき飲みものを貰ったわ」
ナターシャはホットミルクが入ったカップを持っています、白いカップの中の白い牛乳がとても奇麗です。
「そうして今飲んでいるわ」
「僕はさっき笑顔を貰ったね」
ジョージは嬉しそうに言いました。
「止まった場所に皆から笑顔をプレゼントとあったからね」
「僕はお花だったよ」
カルロスの手には赤いとても奇麗なダリアがあります。
「いいよね」
「この双六素敵だね」
神宝も言います。
「僕はBGMを貰ったしね」
「そうだね、この双六は魔法も科学も入っていないけれどね」
ボームさんが五人にお話しました。
「楽しく笑顔で遊べる様になっているんだよ」
「そうなんですね」
「そうした双六なんですね」
「楽しく遊べる」
「そうしたものなんですね」
「魔法や科学はなくても」
「どちらもオズの国をとてもいい国にしているけれどね」
それでもというのです。
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