第28話 三羽烏
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い人達が苦しむのを少しでも救うことができる」
私は幼少の頃を思い出しながら言いました。
自分で言っておきながらなんですが、私の言葉は宗教家みたいだなと思いました。
そう言えば、黄巾の乱の首謀者である張角も何とかの水で病気を治していたらしいです。
この世界の張角はアイドルですけど・・・。
「・・・」
「劉ヨウ様、神様はないわ。確かに凄い能力やけど・・・。妖術とか仙術とちゃうの?」
「そうなのー。でも、凄いのー」
李典と于禁は私が冗談を言っていると思っている様です。
楽進だけは真剣な顔で私を見ていました。
まさか、私の言葉を信じてくれたのでしょうか?
それはないでしょう。
「信じていただかなくても構わないよ。それと一言言っておくよ。私の能力は妖術、仙術の類いではない」
私はそのことだけ告げると踵を返しました。
「ちょい、待ち劉ヨウ様!何処に行くんや」
「治療も終わったから、賊共を掃除しに行く。場所を教えて貰えるかな?」
「賊を直接襲撃しにいく気?そんなの自殺行為や!相手は1500やで」
「そうそう、劉ヨウ様。無理なのー」
李典と于禁は私が賊を襲撃しにいくのを止めようとします。
賊の数は1500。
私にとっては多いとはいえない人数です。
「その程度の人数なら、賊は全て皆殺しだよ」
「何言うてんのや!そんなの無理に決まっているやろ!」
「危ないのー!」
「2人ともやめないか!劉ヨウ様、私が賊が潜伏していると思う場所に案内します」
今まで、黙っていた凪は私の道案内を勝手でました。
「凪まで、何いうてんのや!いくら地獄の獄吏と呼ばれている劉ヨウ様でも無理に決まってる!」
「凪ちゃん、危ないから止めるのー!」
「じゃあ、二人は村が賊に襲撃されるのを黙って見過ごせと言うのか!劉ヨウ様に怪我人を治療して貰ったけど、今のこの村は賊の襲撃に耐えられる状況じゃない。次、賊に襲撃されたら全滅だ!」
「そ、それは・・・」
「・・・・・・」
2人は顔を俯いて黙ってしまいました。
「劉ヨウ様、本当に勝てるのですか?」
楽進は真剣な表情で私を見ています。
その瞳は闘志に燃えています。
良い表情です。
楽進は私と賊退治をする覚悟のようです。
「必ず勝つ!時には死地にてこそ、勝利を見いだせるものだよ。私の場合、敵地の方が好き勝手に暴れられるので都合が良いだけだよ」
私は楽進の顔を真剣な顔で見つめ返しました。
「わかった、わかった!ウチも一口乗るわ!後、村の皆に声を掛けよう!一緒に戦ってくれる人が居るかもしれん」
「しょうがないのー。凪ちゃん達だけに任せておけな
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