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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第3話:天馬と魔導師と盗賊と
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解放軍が峡谷の戦いに勝利を収めガネーシャ城に入城したとの報はいち早くリボー城のダナンの下に届けられた。
「ガネーシャが反乱軍の手に堕ちただと?ハロルドめ、抜かりおって!」
ダナンはそれに激昂した。その周りにドス黒い軍服を身を包み胸に犬の首と箒の紋章を飾った者たちが控えている。王の親衛隊だ。散々に怒鳴り散らし周りの物を壊し尽くした後ようやく落ち着きを取り戻したダナンは肩で息をしつつ家臣に命令を下した。
「わしの息子たちは何をしておるのだ!さっさと反乱軍を討てと伝えろ!一人も生かして帰すなとな!」
「はっ!」
かくしてイザーク城城主ヨハンとソファラ城城主ヨハルヴァに反乱軍討伐の命令が下った。使者たちはすぐさまそれぞれの城へ向かった。
ーイザーク城ー
ダナンの次男ヨハンが城主を務めるイザーク城はイザーク南東部にあった。王国の名の由来にもなっているイザーク地方はリボーからすれば高地にあり、イザークとリボーの間は長く穏やかな坂になっている。人口密集地であり国都でもあるリボーと比べると流石に劣るがなかなか豊かな地方であり城主ヨハンは多少風変わりながらも父に似ず暴政や弾圧を嫌い、イザークの民からも慕われていた。そんな彼に今深刻な問題が突きつけられていた。
「反乱軍を攻撃せよ、だと?やれやれ父上のご命令か」
「どうなされましたか?」
ブルーグレーの髪と瞳のまだあどけなさが残る若者が主君に問うた。ヨハンの部下であるボウファイター、ロナンである。茶色のズボンと胸が大きく開いた緑色の上着の中に白いシャツを着ている。
「いや、何でもない」
焦げ茶の髪と瞳に、凛々しい顔立ちの青年が渋い表情で首を傾げながら言った。彼こそがイザーク城城主のヨハンである。濃い目の青い軍服に青白いズボン、赤いマントと黒いブーツを身に着けている。
「では出撃いたしますか?」
やや長めの濃茶の髪と瞳の男が言った。オーシンという。深緑色のシャツと白いズボンを着ている。その上から肩当を着けている。斧の使い手として知られている。
「そうすれば私はあのラクチェと剣を交えなければならない。それは嫌だ」
「直ちに出撃をなさらないと、王から何を言われるかわかりませんよ。王は実子に対しても厳しいお方です」
やや短めの髪と瞳の男が言った。アクスファイターでハルヴァンという。赤銅色のズボンと黄土色のシャツを着ている。ゴツい外見に似合わず頭が切れることで知られている。
「そうなのだ。父上は誰に対しても容赦なさらぬ。例えそれが私やヨハルヴァでもな」
顎に手を当てヨハンは考え込んだ。暫くして口を開いた。
「出撃しよう」
「はっ、ですが・・・・・・」
「兵は動かさぬ。迎え討つという口実でな。それならば文句はあるまい」
「はい」
ロナン、オーシン、ハルヴァンなどは出撃の
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