第96話
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バーダックの音声記録を聞いた悟空は今まで空いていた部分が埋まったような感覚を覚えた。
「ベジータ…オラ、ようやく自分に足りなかった物が分かったような気がする。」
「ふん、俺も改めてサイヤ人の誇りを考えさせられたぜ。まさか最下級戦士の貴様の親父からとはな。」
「はは…」
「しかし…ガキのお前とラディッツが生き残ったのはドラゴンボールのおかげだったとはな、汚いぞ貴様!」
「そんなこと言われてもなぁ」
「何が“すくすくと育ちますように…”だ。サイヤ人が甘えやがって」
「おめえだってオラの父ちゃんのこと言えねえだろ?オラ悟林から聞いてるぞ?この前こっそりブラにブルマに黙って菓子食わせてるってよ。娘には甘えよなあ?」
「それとこれとは話が別だろう!大体娘に甘いのは貴様もだろうが!!」
悟林が頼めば悟空もすぐに手を貸すので娘云々に関しては悟空に言われたくないベジータだった。
「それにしてもあんな凄え父ちゃんの子供なのにオラの兄ちゃんは何であんなだったんだろうなぁ?」
「知るか」
惑星ベジータが健在だった頃は幼いベジータも勇猛果敢なバーダックの噂を聞いていたが、確かにバーダックの音声記録を聞いて改めて考えてみると何故バーダックの息子なのにあんな弱虫が出来上がったのかベジータも不思議に思えてきた。
しかし、悟空の息子でありながら軟弱気質だった悟飯のことを考えればこういう血筋なのかもしれないとも思えてきた。
取り敢えずモナイトが新しい服を用意してくれたのだが、バーダックの旧式の戦闘服だったので馴染めず、悟空は改めて道着を用意してもらい、長袖だったので袖を千切った。
ベジータもサイヤ人の王族として常に最新型の戦闘服を着ていたし、地球に着てからは妻が用意してくれた戦闘服の着心地に慣れていたのでどうも慣れなかった。
運良くバーダックはジャケットの下はタンクトップ型のアンダースーツだったのでジャケットを脱ぐとブウと闘った時の格好になる。
モナイトにギリギリまで治療してもらっていたが、ガスがとうとう来てしまった。
「来やがったな…」
「ふん、いい加減奴らの面も見飽きてきた。ここで終わりにしてやる…」
「じっちゃん、グラノラを頼むぞ」
悟空とベジータはガスを迎え撃つために外に向かう。
「カカロット、どこまで回復した?」
「怪我はともかく気はまだ充分じゃねえ」
「そうか、俺も貴様と同じくらいだろう」
悟空とベジータもグラノラとの闘いからぶっ続けで闘っているのだ。
体力も気も万全とは言えない。
「カカロット、貴様も分かっているはずだ。」
「何がだ?」
「今の俺達では我儘や身勝手を使っても勝てる見込みがちっともないってこと
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