第六百七十七話 虫になるその十五
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「今お話した通りに」
「徹底的に嫌われていたんだな」
「そして中央政界でも」
そこでもというのだ。
「やはりです」
「嫌われていたんだな」
「まさに病原菌や害虫の様に」
祖国でも忌み嫌われそしてであったのだ。
「誰もが監視されそして弱みを握られ」
「それを恫喝されたりするとか」
「少なくともそう思えば」
それだけでというのだ。
「いい気はしませんし」
「普段の行いもか」
「スターリンには取り入り」
それも自作自演をしたうえでだ、少年時代からそうして教師の機嫌を取る様なこともしていた程であった。
「そして多くの人を陥れ」
「粛清もしてか」
「私怨も含めて」
「それで悪い噂もあってか」
「それではです」
その様な輩ではというのだ。
「中央政界でもです」
「嫌われて当然か」
「はい」
まさにというのだ。
「そして処刑されてもです」
「家族以外からはか」
「擁護しませんでした」
「そこまで嫌われていたんだな」
「そうでした」
「まさに病原菌か害虫レベルだな」
そのレベルで嫌われていたとだ、タムタムも思った。
「そこまで嫌われても権力が好きだったか」
「そして性犯罪が」
「虚しい人生だな」
タムタムはやや上を見上げた、そうしてこの言葉を出した。
「そこから地獄に落ちてな」
「ずっと細菌や害虫に生まれていました」
「そしてやっとまた人間になったらか」
「同じことを行ってです」
ベリヤだった頃とだ。
「処刑され」
「地獄に落ちてか」
「またです」
「細菌や害虫に生まれるんだな」
「餓鬼にもなって」
「本当に虚しい人生だ」
魂のそれがというのだ。
「そうはなりたくないな」
「全く以てね」
ラビニアも考える顔で言った。
「ちゃんと生きないとね」
「全くだな」
「正直地獄に落ちたくないし」
「細菌や外周にもな」
「転生したくないわ」
「本当にな」
二人で話した、それをフックもセーラ達も聞いた、やがて探偵の事務所だった場所は取り壊され徹底的にお祓いがされてそこに正教の教会が経った。もう探偵の記憶は誰も持っておらず心ある人達が教会に来る様になっていた。
虫になる 完
2022・7・24
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