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オズのボームさん
第十一幕その二

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「完成するのか」
「最初は思わなかったね」
「完成するなんてね」
「夢にも思わなかったよ」
 かかしと樵、臆病ライオンもその時のことを思い出してお話しました。
「けれど徐々に建築が進んで」
「そうしてだったね」
「完成したね」
「徐々にだったけれど」
 それでもとです、ドロシーは言いました。
「完成してね」
「そしてだったね」
「本も入れてね」
「図書館が完成したね」
「本があってこそ図書館だったけれど」
 ここで言ったのはトロットでした。
「その本もね」
「入ったわね」 
 ベッツイが応えました。
「そうなったわね」
「本棚は揃っていても」
「そこには一冊の本もなくて」
「そこに本が入っていってね」
「徐々にね」
 本もそうなっていったのです。
「そしてね」
「遂によね」
「図書館になったわ」
「そうなったわね」
「本当に最初は何もなかったのに」
 魔法使いも感慨を込めてお話しました。
「それがこんな見事な図書館になったんだよ」
「何もなくてもこんな立派なものが出来るんだよね」
 腹ペコタイガーは口に咥えていたお水が入っていたバケツを置いてから言いました、本当に整頓の準備は確実に出来ていっています。
「お仕事を進めていったら」
「そうだね、何もなくても」
「それでもだね」
「皆で徐々にやっていったら」
 それならというのです。
「確実にね」
「ことが進んでね」
「何時かは完成するよ」
「そうだね」
「中華街も日本の街もだったね」
 モジャボロは街のお話をしました。
「最初はなくて」
「そうだね、それがだね」
 弟さんはお兄さんに応えました。
「徐々にだよ」
「出来ていってね」
「街になったね」
「そうだったね」
「何もなくてもはじめることだね」
 キャプテン=ビルはモップのチェックをしています、ちゃんと使えるかどうかを一つ一つそうしていっています。
「本当に」
「うん、こんなの無理と思ったら」
 ファイター大尉はキャプテンに応えました。
「駄目だね」
「無理じゃない、出来るってね」
「思うことだね」
「どんな途方がないことと思っても」
「まずやってみる」
「それが大事だね」
「アン王女が言ってたよ」 
 ジャックはあの林檎が好きなお姫様のことを思い出しました。
「荒地でも徐々に耕して木を植えていけばね」
「それでよね」
「うん、立派な畑や農園になるってね」
 ジャックは自分の左肩にいるビリーナに答えました。
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