第十三話 ベアトリーチェ=チェンチその七
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「この国のものはね」
「あっ、最近よく言われるね」
「うん。かなり共産主義の影響が強いね、いや」
「社会主義だね」
「うん、そちらの影響が強いね」
そうだというのだ。日本の教科書は。
「多分日教組のせいだね」
「日教組ねえ。この学校にもいるのかな」
「この学校は私立だね」
「うん、私立だよ」
八条学園は八条学園が運営している学園である。幼等部から大学院まであり様々な学部もある。巨大な学園として知られている。留学生も多い。
そのことは和典もよく知っていた。八条学園の生徒として。
それでだ。こう十字に言ったのだった。
「紛れもなくね」
「そうだね。私立だとね」
「日教組の力が弱くなるんだ」
「私立はその学園にもよるけれど」
「日教組の力が弱いんだ」
「公立の方がずっと強いみたいだね」
日教組の力はだ。そうだというのだ。
「公立なら公務員になるけれど」
「公務員って組合作れないんじゃないの?」
「それを守らない人間も多いよ」
あれこれと理由を付けてだ。押し通す輩は何処にもいるものだ。そしてそれが聖職者と俗に言われる学校の教師にしても同じなのだ。
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