第五百三十一話 奇巌山へその十一
[8]前話 [2]次話
「そうさせてもらう」
「ならその応援に応える」
「佐賀を賑やかにするか」
「必ずな」
「佐賀県もいいところね」
リストは微笑んで佐賀県のことを話した。
「行ってみてわかったわ」
「そうだな」
「色々な観光名所もあって」
「美味いものもある」
「産業もね」
「佐賀県は僻地ではない」
巽は高らかにこうも宣言した。
「だからこそ俺は平穏なんか求めないけんね」
「賑やかにしていくのね」
「そうしていく」
リストにも話した。
「必ずな」
「あの、それでなのですが」
有子が言ってきた。
「一つ気になっていることがあります」
「何だ、一体」
「ロメロですが」
「キャン」
今鳴いたその犬を見つつ巽に話した。
「種類は何でしょうか」
「トイプードルじゃないの?」
葉月は有子にすぐに言った。
「外見や大きさ見たら」
「けれど変身するでしょ」
「それで外見も大きさも変わるわね」
「そうもなるから」
それでというのだ。
「私もよ」
「そこがなのね」
「気になっているから」
「巽さんに尋ねているのね」
「今こうして」
「それは思う通りだ」
巽は有子の問いに真顔で答えた。
「君のな」
「トイプードルですか」
「基本はな、しかしだ」
「ゾンビだからですか」
「そこはだ」
外見や大きさが変わることはというのだ。
「頭に入れておいてくれ」
「そうですか」
「そこはな」
「私犬は苦手だけれど」
ここで言ったのは鏡花だった。
「一緒にいる子は平気」
「我もか」
「ええ」
ランガにも答えた。
「お友達だから」
「ならいいがな」
「狼も犬と同じ様なところあるけれど」
「というか狼が犬になったからね」
英士郎がこのことを話した。
「だったらね」
「ランガも犬を思わせるところが多いのは」
「当然だしね」
「豚は何でもないなら俺はいいぜ」
ホークは鏡花に笑って話した。
「それならな」
「そうなの」
「ああ、最後の戦いも宜しくな」
「それはいいけれど」
それでもとだ、鏡花はホークに応えた。
「貴方のことで気になっていたことは」
「ああ、何だ?」
「どうして豚が喋っていたのか」
「そのことかよ」
「ずっと不思議だったわ」
「俺も知らなかったけれどな」
ホークは自分から話した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ