西ゼムリア通商会議〜西ゼムリア通商会議の閉幕、そして――〜
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〜エルベ離宮・紋章の間〜
「ゼ、”ゼムリア連合”とは一体どういったものなのでしょうか……?」
「『新たな時代が訪れる事になるゼムリア大陸の恒久的な平和の為』に提唱されたとの事から察するに、”不戦条約”とも何らかの関わりのある国際条約の類でしょうか?」
「ええ。『ゼムリア連合』とは『不戦条約』に続く抑止力を持つ新たな平和条約ですが『不戦条約』とは異なり、”強制力がある条約”です。」
「『ゼムリア連合』の条約内容は二つあり、一つは『国家間で外交問題が発生すれば、必ずその問題を当事者である国家間同士で―――特に武力で解決せず、条約に調印した国家も交えて解決する。』と、一見『不戦条約』とほとんど変わらないように見える国際条約ですが、『ゼムリア連合』の『不戦条約』とは異なる部分とは”条約違反した際に条約違反をした国家に対する罰則が発生する事と武力行使をされていない中立状態の国家にも義務が発生する事”です。」
「条約違反――――――国家間で外交問題が発生した際、片方の国家が武力行使による解決――――――つまり”戦争”という手段を実行した際に”罰則”が発生する上、戦争を仕掛けられていない中立国家にも”義務”が発生するとの事ですが、その”罰則”と”義務”とはどのような内容なのでしょうか?」
アリシア女王の提唱にルーシー秘書官が戸惑っている中質問をしたアルバート大公の質問に対してアリシア女王とクローディア王太女がそれぞれ答えると、ある事が気になったルイーネが真剣な表情で訊ねた。
「”罰則”内容は”武力行使をした側――――――つまり、戦争を仕掛けた側の国家”に対し、全ての国家勢力が”経済封鎖”を行う事です。」
「フフ、なるほど。今回の戦争の際に連合がエレボニアの国力・戦力に間接的にダメージを与えた政略である”大封鎖”を”全ての国家勢力”が行う事で”戦争を仕掛けた側の国に対して経済制裁”を行うという訳ですか。」
クローディア王太女の説明を聞いて罰則の目的を悟ったミルディーヌ公女は静かな笑みを浮かべて推測を口にした。
「そして中立国家の”義務”とは、”武力行使をしている国家が話し合いによる解決に応じるまで、武力行使をされている側の国家への支援を続ける事です。”」
「つまりは”中立国家も傍観者の立場になる事は許されず、戦争を仕掛けられている側に対して支援をする”という事か。」
「”支援”とは仰いましたが、具体的にはどのような”支援”になるのでしょうか?」
アリシア女王の説明を聞いたシルヴァン皇帝は真剣な表情で呟き、レーグニッツ知事は新たな質問をした。
「”物資、医療、軍事等その時のそれぞれの国家の状況に応じた支援”になる為、”どの国家も必ず何らかの支援を行わなければならない義務が発
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