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八条学園騒動記
第六百七十七話 虫になるその八

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「戦略兵器か」
「そうです、戦略は情報からなので」
「相手の全てを知られたらな」
「まさにです」
 それはというのだ。
「戦略的にどれだけ不利か」
「相手から見れば圧倒的有利を手に入れる」
「ならばです」
「危険度は戦略兵器だな」
「そのレベルなので」
 だからだというのだ。
「使用にあたって国家元首の承認が必要なまでの」
「危険なものか」
「そうです、当然シヴァ家単独では使用は出来ません」
「マウリア国家主席の承認がないとか」
「とても」
「恐ろしいものだな」
「それを用いたからこそ」
 それ故にというのだ。
「彼を倒せました、そしてその魂は」
「それはどうなるんだ?」
 フックが問うた。
「魂は不滅だろ」
「はい、例え涅槃を脱しても」
「御仏になっても続くからな」
「魂は何があっても滅びません」
「それじゃああいつの魂もか」
「今回の生は終わりましたが」
 処刑によってというのだ。
「しかしです」
「魂はあってか」
「これから何億回か病原菌や害虫として生きて」 
 そうしてというのだ。
「その都度消毒されたり駆除されます」
「誰からも嫌われてか」
「最初は地獄に落ち」
 そのうえでというのだ。
「そうしてです」
「何億回も駆除されたりするんだな」
「そうなります」
「ベリヤなら同情はしないな」
 この輩の魂ならとだ、フックは考える顔で述べた。
「今回も性犯罪者のシリアルキラーだったからな」
「実は今回の生でやり直せたのです」 
 セーラはこのことも話した。
「徳を積むことによって」
「そうだったんだな」
「ですがそれをです」
「ベリヤの時と同じことをしてか」
「その結果です」
「ああなったんだな」
「左様です」
 こうフックに話した。
「そして地獄に落ちることになりました」
「そこから何億回も消毒や駆除をされるんだな」
「そしてそれから何に生まれるかは」
 何億回もの転生の後でというのだ。
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