第五百三十話 サラミスの海戦その十五
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「また敵の援軍が出て来たから」
「だからなのね」
「その分数が増えたから」
敵のというのだ。
「注意してね」
「わかったわ」
ももは微笑んで応えた。
「教えてくれて有り難う」
「敵の状況がわかるとそれだけで有り難い」
石動零は言った。
「だから戦局を見ているならな」
「それで言ったらなんだ」
「それだけで助かる」
こう雨降り小僧に話した。
「礼を言う」
「いや、それには及ばないよ」
「その通りから言っている、及ぶ」
お礼にというのだ。
「よくな」
「そうなんだ」
「その通りですよ」
雷覇もにこりとして雨降り小僧に言う。
「私も敵の状況がわかれば」
「それならなんだ」
「非常に助かりますので」
だからだというのだ。
「言ってくれて有り難うございます」
「そう言ってくれるならね」
「五百位出て来たわ」
ヒタチが言ってきた。
「怪人は」
「五百、多いわね」
カシマが応えた。
「これは」
「この状況で五百はね」
「それならどうしたものかしら」
「敵全体に攻撃を浴びせましょう」
雷覇はヒタチとカシマに話した。
「そうしましょう」
「というと」
「雷神を」
「はい、使います」
この武器の力をというのだ。
「そうします」
「そうなのね、それじゃあ」
「今はね」
「下がって下さい」
仲間達に話した。
「巻き込む恐れがあるので」
「ええ、雷神は力が凄いだけに」
「その危険があるわね」
「そうですね、ではです」
カトリーナも真面目な顔で頷いた。
「ここは下がります」
「はい、それでは」
雷覇は早速だった。
その右手の雷神に自分の身体の一部を刺させてだった。
とてつもない雷撃を横に放った、するとその一撃でだった。
多くの怪人達が倒された、無数の爆発が起こった。
「これでよしですね」
「何時見ても凄いですね」
ももも驚きを隠せない。
「雷神は」
「はい、ですが」
「あまりにも強力だからですね」
「私も使うところを見極めています」
常にそうしているというのだ。
「間違ってもです」
「味方を巻き込まない」
「その様にしています」
実際にというのだ。
「味方の方々は巻き込めないので」
「若し雷覇さんが困った人ですと」
半蔵門雪は思った。
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