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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百三十一話 鱗、襲撃を受けるのことその九
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「その力を全て出せ」
「そうしてか」
「それで御前の因果を終わらせろ」
 マキシマも鱗も龍に技を打ち込み攻防を行っている。その中での話だった。
「わかったな」
「そうしていいのだな」
「御前の一族の因果だ。それならだ」
 こう鱗に告げたのだ。それを受けてだ。
 彼はだ。一旦その攻撃を中断してだ。
 その手にだ。渾身の力を込めてだった。
 龍を切り抜いた。一瞬だった。だがその一瞬でだ。
 全ては決した。龍の全身を瞬時に毒が走りだ。
 がくりと片膝をついた。そのうえで言うのだった。
「毒手か」
「そうだ。俺の毒手は知っていたな」
「如何にも。しかしこの毒は」
「俺が独自で強めた毒だ」
 それでだ。彼を切ったというのだ。
「この毒ならば貴様とて無事では済むまい」
「確かにな」
 その通りだとだ。龍はその声に次第に苦しみを多くさせていた。
「ぬかった、これで俺は」
「終わりだ」
 龍に告げる言葉はこれだった。
「全てはな」
「ではだ」
 死ぬ、それならばだと言う龍だった。
「俺は去ろう」
「骸は見せないというのか」
「そうだ。ではだ」
 こうしてだった。龍はだ。
 何処かへと姿を消した。そうしてだった。
 後に残ったのは鱗達だった。その彼がだ。
 静かな口調でだ。こうケイダッシュとマキシマに述べたのだった。
「終わった」
「ああ、これでな」
「因果がまた一つ終わったな」
「これで俺は一族の務めを果たした」
 それは確かだ。しかしだった。
 彼の言葉には空虚なものがった。そうしてだ。
 彼はだ。こう言ったのだった。
「抜け殻になりそうだ」
「抜け殻にか」
「そうなりそうか」
「だが。それは違うな」
 自分でだ。その結論に至ったのだ。
 そうしてだった。彼はあらためて言ったのである。
「俺はまたやることがある」
「ああ、あいつとの因果を終わらせてもな」
「それはまだあるな」
「それを見つける。さしあたっては一族のだな」
 そのだ。一族のことだった。
「生き残りを集めてまた動くか」
「そうするか。それじゃあな」
「少しだけ休んでな」
「いや、休む暇はない」
 マキシマの言葉をすぐに否定してのものだった。
「いよいよ決戦だからな」
「決戦、そうだな」
「間も無くだったな」
「龍は倒したが連中はまだ健在だ」
 そのだ。オロチや于吉達である。
「奴等を倒し二つの世界を救う」
「そうだな。俺達はあまりそうしたことはしないんだがな」
「今回はな」
「ちょっとやってやるか」
「やるからには勝つ」
 こうだ。ケイダッシュとマキシマは御互いを見合ってだ。そうしてだ。
 微笑み合いだ。こう言い合ったのである。
「よし、じゃあやるか」
「今からな」
 
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