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魔法使い×あさき☆彡
エピローグ 新章のはじまり(ヌーベルヴアーグ)
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なお呆然としたカズミであったが、すぐ強気に唇を歪めるとアサキへと親指を立てた。

 アサキもちょっと恥ずかしそうに、同じ仕草をカズミへと返した。

「さすがカズミちゃんだ。でも、インパクトの瞬間に魔力を集中させれば、もっとよくなるよ」

 いいながらアサキは、飛び掛かってくる一匹を右の裏拳でこともなげに跳ね飛ばしていた。

「りょ、令堂さん、早くしないと、統率が取れ始めたら弱い存在である彼女たちから狙うようになるわよ!」

 須黒先生の慌てた声。

「大丈夫です」

 アサキは落ち着いた声で、顔に笑みを浮かべた。
 優しく、柔らかいが、なにかを信じる強い光を感じる笑みを。

「彼女たちは、弱くなんかありませんから」

 そういうとアサキは、いつの間にか手に持っていたなにかを投げた。

 カズミたち四人は、ふわんぽとり落ちてきたそのなにかをそれぞれ両手で受け止めた。
 彼女たちの両手の中には、まだ汚れていない新しいリストフォンがあった。
 みな、銀色とのツートンというシンプルなカラーリングで、
 カズミには、青。
 治奈には、紫。
 成葉は黄色。
 正香は緑。
 みな、アサキが着けている赤いリストフォンと、同じデザインフォーマットのものである。

 突然のプレゼントに驚く四人に、微笑ましげといった、しかしその中にも毅然としたものを感じる表情を浮かべながらアサキは、ぼそっと小さく聞こえない声で彼女たちの名を呼んだ。

「カズミちゃん。治奈ちゃん。成葉ちゃん。正香ちゃん。……迎えに、来たよ」

 アサキは地に描いた魔法陣を強く蹴り、全身を真っ白に輝かせながら跳んだ。いや、飛んだ。

「超魔法!」

 叫ぶ彼女の背中から、大きな光の翼が生えていたのである。
 赤毛の少女は険しくも希望を胸に秘めたりりしい表情で、剣を片手に魔獣の群れへと突っ込んでいった。

     7
 さあ今度は、宇宙を救う冒険だ!




     魔法使い×あさき☆彡  完
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