第五百二十九話 運命の海戦その十一
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「もう何時だって無茶されるから」
「ライダーの人達の中でも特にね」
「そんな人だから」
「実は今も満身創痍とかじゃ」
「それ言われてさっきまで無理に手当て受けてたんだよ」
クローズはこう二人に答えた。
「皆からな」
「無理に出ようとされて」
「それで、ですね」
「そうだったんだよ」
実際にとだ、やや怒った感じの声で話した。
「俺は大丈夫だって言ってるのにな」
「大丈夫じゃないから止めたんだろ」
洋はいつもの口調で突っ込みを入れた。
「そんなあんただからな」
「ったくよ、多少の怪我位何でもないだろ」
「ありやすよ、右手吹き飛んでましたから」
政が刀を振るいつつ言ってきた。
「万丈さんくっついたらすぐに出ようとしやしたから」
「くっついたからいいだろ」
これがクローズの言い分だった。
「それならな」
「それは駄目です」
「何かと思ったらそんな状況だったとか」
「これは驚いたぜよ」
「無茶過ぎます」
カバチーム全員で言ってきた。
「そんな重傷だったとは」
「それですぐに戻るとはのう」
「万丈さんらしいですが」
「無茶過ぎます」
「マスターにもゾーラ婆さんにも言われたよ」
彼等にもというのだ。
「マギーさんも呆れてたぜ」
「それは呆れます」
率先して戦うクローズにだ、れいは言った。
「幾ら何でも」
「皆心配性だろ」
「無茶過ぎますから」
「どう考えても」
いろりと小紫も言う。
「何なら今も休んでいていいです」
「それ位のことです」
「実際止めようと思った」
那月が後ろから言ってきた。
「私もな」
「それで何で行かせたんですか?」
「一体」
「完治したのは事実だしこいつがあまりにも五月蠅いからだ」
いろりと小紫に答えた。
「だからだ」
「ああ、それわかります」
「万丈さん声大きいですしね」
「それで実際によく喋りますし」
「出ようとした時に止めましたら」
「それで行かせた、だが若し死にそうになったらだ」
クローズを見据えて彼に告げた。
「その時はだ」
「すぐに戻れって言うんだな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「戻らないと殴り倒してでもだ」
「連れ戻すのかよ」
「今度はそうする、まだ戦いは続く」
そうなるからだというのだ。
「蘇ることが出来ても死なせるつもりはないからな」
「その時また治療しますが」
みずはも言ってきた。
「今度こそはです」
「暫く何があっても動かさせんぞ」
那月がまた語った。
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