第二章
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「それは隠してね」
「着て下さいって言われたら」
「喜んでだよ」
まさに笑顔でというのだ。
「着るものだよ」
「それも見事に」
「そうしたお仕事だから」
それ故にというのだ。
「今もね」
「はい、笑顔で」
「着こなしてね」
「そうします」
マネージャーの綾辻三郎に真顔で応えてだった。
そのうえで仕事をした、結局この日仕事は気持ちよく行えたとは言えなかったがそれでもであった。
乙葉は最初から最後まで笑顔だった、それでマネージャーに帰りの車の中で話した。
「お顔引きつっていません?」
「普通だよ、気にしなくていいよ」
マネージャーは運転しつつ後部座席の乙葉をバックミラーで確認して答えた。
「別にね」
「そうだといいですが」
「やっぱりあのブランドは合わないんだね」
「人気あるんですが」
それでもというのだ。
「私としては」
「着こなしが難しいからだね」
「しっくりいく感じがしなくて」
着てみてというのだ。
「どうにも」
「それ本当に人それぞれだね」
「ですからずっと悩むんで」
仕事をしている間というのだ。
「どうしても」
「そうなんだね」
「ですが終わりですね、今日も」
「お疲れ様」
「ちょっとジム行って帰ります」
「そこでまた運動だね」
「朝も走って」
そうしてというのだ。
「そうしてきます」
「それでスタイル維持するね」
「サウナも入ります」
「そうするんだね」
「食べないともちませんが」
身体がというのだ。
「ですが」
「それでもだね」
「食べた分はですよね」
「こうした仕事はね」
モデルはとだ、マネージャーも答えた。
「どうしてもね」
「ですから」
「運動もだね」
「してサウナで汗もかいて」
「身体の悪いものも出して」
「健康も維持します」
「色々しないとね」
マネージャーは笑って話した。
「本当に」
「モデルはそうですね、ですが」
「好きでなってだね」
「努力して、そして好きでやっていますから」
こうした仕事だからとだ、乙葉は笑顔で話した。
「これからもです」
「そうしてやっていくね」
「そうしていきます」
笑顔で言ってそうしてだった。
乙葉はジムで汗をかきサウナにも入った、そして部屋に帰ると栄養バランスを考えた食事を摂ってだった。
ぐっすりと寝た、そのうえでまた仕事をしていくのだった。見ればその表情は明るく活き活きとしていた。
モデルは油断出来ない 完
2022・11・28
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